設計
おはようございます。
暮らし、味わう。
民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
本日は水曜日で定休日!
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
“カウンター”でも”よろしいですか?”
“カウンター”でも”いいです”
お客様とたまにこういうやり取りがあります
。カウンターの席が他のお席より悪い訳では
決してないのですがなんとなく。何だったら
厨房スタッフとの距離が近いこともあって、
お一人でいらっしゃってたりすると結構色々
なお話も出来たりするいいお席です^_^。
カウンターにある椅子はアンティークのベルギーのスクールチェア。アイアンと木のコン
ビで古民家の空間にもマッチするのでは?と
開店の時に選んで気に入ってもいます。
気に入ってはいたのですが、いつの頃からか
カウンターのお席を今よりもより心地良く、
よりお洒落にバージョンアップ出来ないかと
ずっと考えていたのですが、今月頭に東京で
式場隆三郎展を見に行った時にその衝動を抑
えられなくなってしまいました。
テマヒマのインテリア(や古民家リノベーショ
ンの際の意匠)のヒントは初期民藝同人達が好
んで選んだり使ってたものだったりします。
時代を越えて今見ても古さを感じない、今の
暮らしにもフィットするもの。
“ゴッホの椅子”を置きたい!
通称ゴッホの椅子と呼ばれるスペインの椅子
、黒田辰秋に限らず多くの人を魅了した椅子
。それを現代的な解釈で作れないだろうか?
テマヒマのカウンター席で使えないだろうか?ゴッホの椅子については、タイトル画像
の本が詳しくおススメなのですが、実際には
粗野なもので、だからこその可愛らしさがあ
るのですが、それを洗練させることは出来な
いか?(音楽で喩えるならソウルやR&Bをベー
スとしたブルーアイドソウル的な?AOR的な
?) 。オブジェ的な意味の可愛さでなく、カフ
ェの椅子としても成立する座り心地の良さを実現出来ないか?
丹波篠山で座編みの椅子を作ってらっしゃる
大橋力さんにご連絡して、制作のご相談のや
りとりをさせて頂き、昨日その依頼に工房に
お邪魔させて頂きました。
大橋さんの椅子への想い、モノづくりに対す
る考え方、素材についてなど詳しくお聞きし
つつ、打合せを進めていきます。
特に議論になったのはサイズ感。元ネタであ
るゴッホの椅子のサイズバランスを意識しつ
つつも日本人に合った、カフェに合った、座
面と背もたれとのバランス、座面の幅と奥行
にのバランス。カウンターと座面の高さのバランス、座面の編み方のバランス。食べる時
と寛ぐ時の座り方、フィットする椅子なのか
?自由度の高い椅子なのか?様々は検討を加
えていきます。そもそも身長も足の長さも座
高も、年齢も性別も様々に違うお客様の中で
誰を想定するか?具体的な誰ということは無
いのですがおそらく1番大変であろう妊婦さん
だったらどうなのか?と想定したり。こんな
に椅子について考えたのは、小島優さんの工
房で特注のウィンザーチェアの打合せ以来で
しょうか?
椅子作りは様々な制約や条件の中から設計し
ていくので難しいなぁと思い、思わずそれが
口に出ました。大橋さん曰く、設計止まりの
作り手もいるけど椅子作りはそれを越えてさ
らにその向こう側が大事だと言います。
気がついたらいつの間にかかなりの時間が
経っていました。。。
大橋さんの今入ってるお仕事が一段落してから試作に入るので年明け以降とはなりますが
今から椅子が出来上がるのが、そしてお客様
にその椅子に座って喜んで頂けるのが、楽し
みでなりません。このブログでも完成までの
道のりをちょくちょくレポートすると思いま
す。
今日は水曜日で定休日です。明日11時オープ
ンで皆様のお越しをお待ちしております。
それでは今日も好い一日を!
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