血統
こんばんは。
民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。
昨年大ヒットした映画「国宝」。「その才能が、血筋を凌駕する」というキャッチコピーが付いていたように、テーマの一つは血筋か?才能か?ということがあったかと思います。
小倉ヒラクさんの新著「僕たちは伝統とどう生きるか」の中で、関東のある醸造蔵の襲名制度を取り上げています。歌舞伎の場合だと芸名を襲名しますが、その蔵では代替わりする時に戸籍まで実際に変えてしまうそうです。テマヒマでもお取り扱いさせて頂いている瀬戸本業窯でも代々水野半次郎を襲名して戸籍まで変えています。八代目後継雄介さんには娘さんしかいらっしゃらないので、この不文律も変わっていくかもしれません。
伝統を守る上で重要な役割を果たしている「家」。ヒラクさんはそれは血統に紐づいていなくて空間=場所に紐づいていて、家の主体は「血」ではなく「手」だと「僕たちは伝統とどう生きるか」の中で指摘します。一子相伝が言われる大分の小鹿田焼でも、確かに親子孫と継がれていますが、大事なのは師弟として継がれていく技や土、釉薬、窯、、、家や土地や風土であり、それが生まれる土徳かもしれません。ちなみにワインなどで使われる言葉「テロワール」より土徳は広義だと思っていて、新著でヒラクさんが「手」ロワールという表現をしていたのが印象的です。
血統について、ヒラクさんは新著で、退けられるべき伝統として真っ先に挙げなければならないと述べています。「生物学的には血統に純粋性は存在しない。しかし存在しないからこそ、でっちあげることが可能になる」。
この章を読んでいる時、直接関係ない話ですが、僕は皇位継承問題について考えていました。
男系「男子」となったのは明治以降の皇室典範においてで、歴史を遡れば女性天皇もいたわけだから、「今」という時代を考えても、まず女性天皇の即位は可能とすべきだと思います。「男系」のみで継いできたという物語が本当にそうなのか?という気もしますが、もし仮にそうだとして男系を維持するために皇統が途絶えるようなことがあっても、男系男子を主張する人はそれを受け入れるのかしら?という疑問があります。おそらくそのため出てきただろう旧宮家の男子を養子縁組する案。象徴天皇に対する信頼なり安心なり敬意なりは、天皇になるべくして教育も含め育てられた方、その成長を国民が見守ってきた方からこそ生まれるものであって、血筋だからといってかなり遠縁の方が急に皇族とか天皇とかってなっても得られないのでは?と思えてなりません。伝統ということにも繋がりますが、何を大切にするか、何を変えるか、何を変えないか、ということですね。
あくまで、太田準個人の見解です。
小倉ヒラクさんの新著「僕たちは伝統とどう生きるか」は、本当に多くのことを知り学べる本であり、同時にこの本を基点に多くのことを考えさせられる本でもあります。23日から発売開始予定。是非ご期待下さい。
こんなブログを営業中に書けるほど、本日のテマヒマはのんびりゆったりした店内。窓・戸全開で営業できるぐらいの陽気。いや逆にこの陽気だから皆さんお花見に行かれてるとか?明日も現時点ではご予約はお二組のみでお席にかなり余裕がございます。
conte pop up shopは残り2日。明日も11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。
それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。
今日も一日お疲れ様でした。好い夜をお過ごし下さい。
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