居所

こんばんは。


高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


昨日の通常営業開始時間前に、月イチ朝カフェ「哲学対話の時間」(哲学カフェ)の第十七回目を開催しました。参加者は定員12名満席で、リピーターの方が7名、初参加の方が5名、女性9名、男性 3名(運営メンバー含む)という内訳。毎回新しい参加者がいらっしゃるのが有難く、嬉しく思います。「哲学対話」という言葉を使うかどうかはさておき、会話よりも対話、(小倉ヒラクさんの言葉を借りれば)向き合うのではなく隣り合って「かたらう」ことが、今求められている実感があります。哲学者・國分功一郎さんの「哲学のない時代は不幸だが、哲学を必要とする時代はもっと不幸だ」に倣って「哲学対話のない時代は不幸だが、哲学対話を必要とする時代はもっと不幸だ」って以前テマヒマブログに書いたこともありますが、その國分功一郎さんの言葉も「英雄のない時代は不幸だが、英雄を必要とする時代はもっと不幸だ」(劇作家ベルトルト・ブレヒト)という元ネタがあるようです。


いつものように敢えて自己紹介することなく(テマヒマブログでよく、名を匿すのではなく、名を無くす、と表現しています)皆さんから持ち寄った「問い」を出して頂き、投票で選ばれたのは「居場所とは何か?」。自分が提案した「問い」が選ばれるのは「罪悪感があるとはどういうことか?」以来2回目。サードプレイス(第三の居場所)とも言われるカフェを営んでいるというのもありますが、「職場」というタイトルのブログでもご紹介したように、職場に居場所があると感じている人は約半数という記事を読んで、そもそも「居場所とは何か?」と思ったことがきっかけでした。


居心地のいい場所が居場所なのか?居場所だが居心地の悪いことはないのか?社会的な居場所と個人的な居場所があるのでは?様々な言葉や切り口が出ては消え、広がったり、深まったりしながら進んでいきます。普段は出会わなさそうな様々な属性の方が集まっての対話だからこその醍醐味があります。対話の中で「場違い」という言葉が出たことで個人的には視界が開ける感じがありました。今回で言えば居「場」所⇔「場」違いということで「場」を使った言葉でしたが、同様に関連する言葉を掘り下げていくというのは1つの方法論に思います。ある方が、居場所だったところが、環境の変化などで居場所でなくなっていく事例なども話されて、AIの進化によりきっとそういった感覚は増えていくことが予想され、AIに仕事を奪われるだけでなく、居場所を奪われるってなんだかなぁと思います。


居場所について「必要とされている」感覚と「そこにいてもいい」感覚と2つの言葉が出ていましたが、似ているようで、違ったニュアンス。1stプレイス(自宅)、2ndプレイス(職場)、3rdプレイス、それぞれでもしかしたら違うのかも?とこのブログを書きながら思いました。終了後もあれこれ考えるのも哲学対話の良いところ。


3rdプレイスということについて、参加者から僕宛に質問がありました。他の参加者さんにとってカフェがサードプレイスだとして、営んでいる人間にとっての「テマヒマ」はどういう場所なのか?と。考えても無かったことなのでうまく答えられたかは分かりませんが、自分たちで開いた場所なので「居場所」では勿論ありつつ、やはり職場ではあるので2ndプレイスかなぁ。でもプライベート、趣味の延長のような場所でもあるので3rdに近い2ndなのか、逆に1stに近い2ndなのか。。。以前ブログにも書いたようにワークとライフを分けて考えるというよりは、ライフの中にワークがあるという労働観だからなのかもしれません。ん~・・またゆっくり考えてみたいと思います。


最終盤になってある参加者の方からは、SNSなどネット上にも居場所があると感じるという発言が出て、その話はもう少し掘り下げてみたいテーマのように思います。匿名の居心地の良さでしょうか。その場合、デジタル空間の人格はリアルの延長なのでしょうか?それともまた別の人格なのでしょうか?問いは広がります。「人格」という話でいうと、「テマヒマ」というお店の人格は自分達の延長のようでもあり、また別の人格のようでもあります。

今回の「問い」は、期せずして、自分とお店との関係を考えることになりました。。。。


開店から間もなく8年。テマヒマのことをサードプレイスのように感じて頂けているだろう方々を思い浮かべることが出来るようにもなりましたが、この哲学カフェもまた誰かにとって「居場所」だと感じられる時間だと仰って頂けて嬉しく、有難いことに思います。これも哲学カフェの中でお話したことですが、サードプレイスを作ろうという感覚は無くて、サードプレイスになるという感覚。前出の國分功一郎さんのいう「中動態」、政治学者の中島岳志さんのよく取り上げる「与格」、民藝や仏教の「他力」みたいなことだと思いますが。


ご参加頂きました皆様ありがとうございました。次回は10/18(日)を予定しております。初めての方も大歓迎ですので、是非ご参加ご検討下さい。


さて、テマヒマ初出店!3年に1回の高島屋「民藝展」大阪会期、いよいよ明後日9/14(水)スタートです。明日は朝から搬入、陳列。無事明日中に完了するでしょうか??


それでは、9/16~21まで6日間。

好いモノ、好いコト、好いトキを難波高島屋7階催場で。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する古書のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 ヴィーガン対応、ロースイーツもあります。 食に関するワークショップも随時開催中! 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、お買い物、ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01 哲学カフェ、コンサルはじめました。