本音

おはようございます。

高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食
に関する古書のセレクトショップ、お味噌や
発酵食品中心のカフェ、テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。

東京出張初日、巧藝舎さんを後に都内へ移動
し、宮野さとみさんの工房へ。ご自宅兼工房
を移転され、それが何と僕がサラリーマン時
代、東京在住だった頃(もう15年近く前ですが
)に住んでた所のすぐ近く!色々お話しながら
器もしっかり選ばせて頂きました。来週27日
から宮野さんのスリップウェアを平岩愛子さ
んの吹きガラスと共にメインテーブルでご紹
介予定です。是非ご期待下さい!

宮野さんの工房を後にして、世田谷美術館で
開催中の民藝展を観に行ってきました。大阪
中之島美術館でも一度観ているのですが、東
京の会期末ギリギリで。
この民藝展からは、民藝(や民藝運動)がモノ
(の美しさ)だけでなく、暮らし全体をデザイン
する、提案するコトだと伝わってきます。
1941年の生活展の再現展示と対比される感じ
でMOGIさんによるインスタレーションがあり
ますが、独特の世界観ではあるので、あれが
今の民藝ですみたいに伝わると誤解はあるか
もしれませんが、民藝は昔のものでは無い、
今も様々な民藝があって、取り入れることで
暮らしが豊かになりますよみたいに伝わると
良いですね。民藝展のもう一つの見どころは
今の民藝の中からピックアップされた小鹿田
、丹波布、倉敷ガラスなど作り手の制作風
景やインタビューの動画かと思います。小鹿
田は坂本浩二さんがお話しされています。

小鹿田と言えば先日放送の鶴瓶の家族に乾杯
(NHK)で、ゲストの木村カエラさんが訪れて
いました。応対されていたのは坂本工さん。
酔っ払ってるのでと言いながら、だからこそ
?木村カエラさんと軽妙はやり取りをされて
いて興味深く観ました。番組最後まで見てた
ら一緒に呑んでたのは工藝風向(福岡)の高木さ
ん、吹きガラスの石川さん(岡山)だったよう。

工さんがお話しされていた中から少しご紹介
すると

・小鹿田の鉄分を含んだ黒い土でそのままだ
と売れないので白化粧した。地の土と化粧土
がくっつかないので打刷毛目や飛び鉋が生ま
れた。入れたくてやってるわけでは無い。

•電気ガス水道等の文明の利器なく作れる。登
り窯は江戸時代には一番いい窯だったが今は
最悪。

・(温かい感じがするでしょう?というカエラ
さんに対して)しないとバッサリ。使い手がそ
う思ってくれたらいいだけで、作る方は嫌で嫌で。

•(唐臼で土を粉砕するのは2ヶ月ぐらい時間が
掛かるという話の流れで)時間がかかるのでは
なく、これが当たり前で、世間が速すぎる。
ちなみに唐臼の耐久年数は5年、一機40万円と
のこと。

•農業する人が減って、稲を焼いて釉薬を作る
が、世の中の構造(の変化)で材料が手に入らな
い、いつまでやれるか分からない。

•(木村カエラさんが轆轤体験中に)土を触ると
か、気分よくするだけで、器を作ろうとか思
わない方がいい

キャラクターもあるとは思いますが、美術館
というフォーマルな場では無く、バラエティ
番組のリラックスした場だからこそのお話で
本音というかとても良かったです。

最後に工さんの息子である創さんが、その息
子の新さんのことを、(子供の頃から)好きで始
めるより、やる気が無い方が好きになる度合
いは大きい、と仰ってていて、そうやって
代々伝わっていくのだなぁと、ちょっと感度
しながら聞いてました。

昨日はお客様は少なかったのですが、その分
ゆっくりお話出来たお客様も多くて、遠くか
らお近くからお越し頂きました皆様ありがと
うございました!そんな中に東京在住の元同
僚(先輩)もいました。

朝から雨ですが近畿も梅雨入りでしょうか?
テマヒマは今日も11時オープンで皆様のお越
しをお待ちしております。ランチのご予約は
お一人組のみでご予約無しでもお席ご案内出
来るかと思います。

それでは、好いモノ、好いコト、好いトキを
テマヒマで。今日も好い一日を!

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する書籍のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 食を通して暮らしの豊かさを提案しています。 「暮らし、味わう」 高槻市にお越しの際は、 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、 器や暮らしの道具のお買い物、 ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01