陶片
おはようございます。
高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食
に関する古書のセレクトショップ、お味噌や
発酵食品中心のカフェ、テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
もう一カ月前になりますが、東京出張二日目
(6/19)、青梅市の平岩愛子さんの工房を後に
して、駒場の日本民藝館へ「朝鮮民族美術館
設立100年記念柳宗悦と朝鮮民族美術館展」を
観に行ってきました。民藝館で、古美術いもと(京都)の井本さん、露古壽窯の西堀さん(お2人とは兵庫県民芸協会でご一緒させて頂いて
ます)、objects(松江)の佐々木さんとそれぞれ
バッタリ会う、不思議な日でした。
今年は朝鮮民族美術館が出来て100年。民藝と
いう言葉が生まれたのが1925年の暮れですか
らそれより前、日本民藝館が生まれるもっと
前。もしその順番が逆だったら朝鮮民藝館と
か朝鮮民藝美術館とかって名付けてただろう
か?とか思いましたが、やっぱり「民族」の
方を柳宗悦は選んだのでは無いかと思います
。
それまで評価の低かった朝鮮の工芸品を蒐集
した美術館で、戦後は国立民族博物館、その
後国立中央博物館に収蔵されたそうですが、
今はどうなってるのでしょうか?その当時まだ評価が低かったという朝鮮工芸に光を当て
たというだけでなく、保存保管したという意
味もあったように思います。日本民藝館所蔵
品以外はどんなモノがあったのでしょうか?
今回の展示の注目度は浅川伯教の蒐集品した
陶片だったと思います。浅川伯教•巧兄弟は
柳宗悦の朝鮮での活動を共にし協力した人物
ですが、その蒐集した陶片は膨大なものだっ
たそうです。思えば、柳が朝鮮の工芸品、い
や後に民藝という言葉であらわされるように
なるモノに興味を持つきっかけとなったのは
浅川伯教が土産として持参した、染付面取白
磁壺との出会いでしたが、その壺もまた完品
では無く、壺の下部部分、言ってみれば陶片
だったのを知った時は驚きでした。
この展示会は8/25までです。
朝鮮民藝美術館100年展に行ったからという
訳ではありませんが、その前日横浜の巧藝舎
さんで飴釉面取壺、通称蜂蜜壺を仕入れまし
た。以前から気になってましたが満を持して
という感じ。
朝鮮時代後半に量産された生活雑器で、台所道具として蜂蜜や塩、調味料を入れられてい
たそうです。飴釉の柔らかな表情と力強く入
った面取。気品さえ感じる艶やかな表面と高
台の粗野な雰囲気。相反する要素のバランス
が絶妙でとても趣き深く美しいです。お花を
生けて頂ければお花も映え、器も映えるかと
思います。現在メインテーブルでは世界の民
藝特集開催中です。
テマヒマは今日も11時オープンで皆様のお
越しをお待ちしております。創作韓国料理が今回のランチのテーマですが、今日のご予約
はお2組のみで残り12席とお席にかなり余裕
がございます。明日明後日も週末にも関わら
ずお席にかなり余裕がございます。
それでは、今日も好いモノ、好いコト、好い
トキをテマヒマで。今日も好い一日を!
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