工藝
こんばんは。
民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
プロデューサー,バイヤーの太田 準です。
昨日は、兵庫県民芸協会の月イチ読書会。会場でテマヒマをご利用頂きました。「民藝四十年」の柳宗悦の論考を順に読んでいっていますが、今回の課題図書は「雑誌「工藝」発足」。
雑誌「工藝」は1931年に創刊され120号続きます。当時の世間の工藝の領域が(美術工藝に寄っていて)柳らが考えてることと違ってることから創刊したとありましたが、芹沢銈介、鈴木繁男らによる様々な技法、意匠の表紙の雑誌「工藝」そのものが工藝。展示会や写真で表紙を拝見したことは勿論ありましたが、今回、参加者のお持ち下さった実物の中頁を見ると、印刷では無く、写真や生地を貼ってるものもあって驚きでした。それにしても毎月500~1000部も創作していたと思うと驚異的です。そして読者層はどんな方達だったのでしょうか?
文庫で4ページと短い文章なのですが、読んだ時に気になったのは、
・雑誌名が当初「民藝」を考えてたが青山二郎等の意見で「工藝」になった経緯
・柳宗悦が経済面や事務作業が不得手だと自己認識していたこと
・(1939年12月に発表された)所謂”民藝樹”と呼ばれる民藝運動の三本柱、出版×流通×美術館。「工藝」創刊段階でどれぐらい意識的だっただろうか?
という点。
論考中、将来は美学的研究だけでなく、「工藝と社会」、「工藝と経済」、「工藝と組織」といったテーマでも論文を書いてみたいとありましたが、実際に書くことはあったのでしょうか?民藝(思想)の現代的意味、モノサシとしての民藝に興味がある僕としては気になるところです。発酵型組織マネージメントみたいなことをテマヒマブログでも書いたことがありますが、民藝的な(考え方の)組織、民藝的な(考え方の)経済とかってどんなしょうか?最近、アート×クラフト×サイエンスについて書いたばかりですが、僕も考えてみたいテーマです。それこそいつかブログで書いてみたいと思います。
「知る人」は多いが「見える人」は少ない。雑誌「工藝」の使命は将来「見える人」を養うことである。最後のこの一文がおそらく一番言いたかったことでしょうが、「直観」ということの難しさを感じます。今朝ある作り手の方と「選ぶ」ということについてやりとりしていたのですが、本当に自分で選んでいるのか?選んでいるようで選ばされているのでは?という場面がネットを中心に今増えているのでは?と思えてなりません。
今日はランチタイムよりカフェタイムの方が賑やかな珍しい平日でしたが、お越し頂きました皆様ありがとうございました。明日も11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチの11時半、12時のお時間はご予約で満席となっていますので、少し遅めにお越し頂くのがおススメです。12時以降のお時間はお料理の確保予約(お席は空き次第のご案内)も承っております。
それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。
今日も一日お疲れ様です。好い夜をお過ごし下さい。おやすみなさい。
0コメント