人文
こんばんは。
高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。
山口周さん・深井龍之介さん共著による「人文知は武器になる」読み終わりました。現在読書中のもの、積読中のものを差し置いて、一気読みしました。小倉ヒラクさんの「僕たちは伝統とどう生きるか」の時同様、帯の言葉をご紹介すると・・・
「世界のエリートはなぜ歴史を学ぶのか?」
「意思決定の質」が変わる
人類社会の「傾向」を知ろう
日本の強みはセンスにあり
ベストセラー『人生の経営戦略』などの著者と
「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」MCの初対談
人文知は、思考や判断、行動を変える。
●失敗するリーダーや組織には共通点がある
●世界のスター経営者は人文科学系の出身
●「アメリカ一強」から「権力が分散する時代」へ
●組織や文明が滅ぶ一番の理由は「内部分裂」
●「まだ大丈夫」という瞬間は、すでに危機
●ナンバー1がナンバー2の戦略をマネたら負ける
●伸びている会社の特徴は「おせっかい」
●変化を無視した成功体験の再現は失敗する
●日本は「長中期的な合理性」に対するセンスがいい
●人類は「儀式」をしなければ合意形成できない
これから読まれる方もいらっしゃると思うので、今回も内容に触れ過ぎずに感じたことを書こうと思います。
山口周さんについては、それこそこの帯の言葉が意識しただろう「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? ~経営における「アート」と「サイエンス」 ~(光文社新書)を読んでいて、深井龍之介さんについてはポットキャストで様々に拝聴することはありましたが、著書を拝読するのは初めてでした。対談を文字起こししたものは読みやすく、入ってきやすいので、好きですがこの本もそう。共著で、話している分量も同じぐらいなのですが、印象としては深井龍之介さんがリードしてらっしゃるように感じました。少し前に前職の同期と呑んでた時にたまたま話も出ていたのですが、自分達より若い世代へと中心が移っていることを改めて感じたりもします。
速く正確に答えに辿り着くことが求められる時代から、答え自体が揺らいでる今、「問い」の方が大事になっているとか、様々な視点を持つ必要があるとか、それには、歴史や哲学などの「人文知」が重要とか、この本で語られる内容についてほとんど同意です。テマヒマでは哲学対話(臨床哲学)をやっているぐらいですし、民藝や発酵も人文知の一部だと言ってよいと思います。
この本であまり語られてなかったと思うのですが、歴史や哲学に学ぶことは、政治も経済も社会も全てに短期化、近視眼的になっている今、時間軸を変える、伸ばすという意味でも必要なことに思います。ちなみに、民藝も発酵も、それを生業にするようになってから、それまでと時間の感じ方が変わった気がします。
お2人の対話は、それぞれの知識、教養が溢れていて、読んでいて刺激的なのですが、気になったのは、意気投合してるようで、2人の間にはやはりズレがあるように感じてなりませんでした。深井さんが学びたいから学ぶ、結果としてそれがビジネスに生きてくるという姿勢なのに対して、山口さんのはビジネスに生かせる、役に立つ、というのが前に立ち過ぎている。ビジネスパーソン向け書籍ということがあるとは思うのですが、ビジネス用語で説明することによって、そう感じてしまってちょっと残念な感じがありました。
書籍のタイトルの中の「武器になる」とか帯の「世界のエリートはなぜ歴史を学ぶのか?」という言葉のチョイスが、山口さんによるものか、お2人の合議か、はたまた編集者・出版社の売るためのものかは分かりませんが、引っ掛かりました(ということは逆に成功している!?笑)。トランプ大統領や一部の国で、反エリート・反知性的な動きが見られたり、エリートという言葉自体が分断を煽ったり、象徴していたり。「美意識を鍛えるのか」(2017年)の時には感じなかった違和感を今は感じていて、それは時代の変化なのでしょうか?それとも自分の立ち位置や考え方の変化なのでしょうか?
さ~っと読んだので、また改めて読み返したいと思います。あと美意識の方も。
ゴールデン蔵出し市8days~高槻ポタスト2026~も3日が終わりました。沢山のお客様がお越し下さった初日から一転、木金と平日に加えてお天気も悪く、お蔭様でこの「人文知は武器になる」も進みました。3日間お越し頂きました皆様ありがとうございました。明日からがゴールデンウィーク本番?皆さまのお越しをお待ちしております。
それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。
今日も一日お疲れ様でした。おやすみなさい。
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