忌避

こんにちは。


高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


昨日ですが、月イチ朝カフェ「哲学対話の時間」(哲学カフェ)の番外編として、初めての試みですが「政治の話を練習する時間」を開催しました。テマヒマの哲学カフェの運営をお手伝い頂いている井上あかねさんが、オンラインで「政治の話を練習する会」を開催されていて、オフラインでも開催してみたいという申し入れがあり、だったらテマヒマ主催でやろう、哲学カフェの延長でやろう、と実現しました。司会進行も今回はあかねさんにお願いしました。


開催レポートに入る前に、参加者募集の案内文に僕が書いた言葉を再掲します。

「海外と違って日本では政治の話をするのはなんとなく気兼ねしたり避けたりしがち。一方で匿名性の高いSNS空間では極端な主張が目立ち罵詈雑言が飛び交い、フィルターバブルにより似たような政治的立場の意見ばかり目にしていると分断は深まるばかりです。多様な考えが許容し合える寛容な社会でありたいものです。」


SNS、主にX(旧Twitter)やFacebookについてはこれを書いた時とは少し違った感覚があって、フィルターバブルにより自分に近い意見だけを見るというよりも、両極な意見が表示され対立し罵詈雑言が飛び交い(そこは変わっていない)、炎上し、インプレッションが稼ぐ。もはや誰も得をしない、SNS運営事業者だけが笑っている状況かと思います。イーロンマスクが旧Twitterを買収した時に言ってた対決型SNSとはこのことかと。マーケティングの基本の「き」としてAIDMAとかAISASとか多くの人は学んだと思いますが、テクノロジーなどが変わってもAttentionから始まるのは変わらない。でもAttentionからどう次のステップに進められるかがビジネスの課題だった時代から、今のAttention EconomyはAttentionそのもので稼ぐ時代になってしまっています。それは実業ではなく虚業だと思いますが。。。


案内文はこう続けました。

「いろんな考えを持つ」、「知らない人どうし」が集まって、「政治に関する話をする」

ここは、あかねさんのオンラインイベントを参考にしたのですが、「その場かぎりの」という言葉は使いませんでした。聞くだけ参加という枠も無し、ホワイトボードを使いたいというのも止めました。些細な事ですが、意外と言葉選びや制度設計の細部に哲学や思考が宿ります。


過去には、与野党伯仲のもと「決められない政治」という言葉で揶揄されたことがあるほど、「政治とは決めるもの」。現在の自民党一強のもとでは「決めすぎる政治」になっている気もしますが、違う意見がある中で「どう決めるか?」が問われる、それこそが政治だとさえ思います。

対して「政治の話をする」は、何かを決めるものではなく、違う意見がある中で、これまで1年半積み重ねてきた哲学対話の方法論が生かせないか?という試みでもありました。


初めての開催でしたが、女性4名、男性4名、計8名で、過去に哲学対話にご参加した方が5名(運営メンバー含む)。いつものように自己紹介することなく、持ち寄った問いを紹介していきます。

•社会を変えるってどういうこと?

•政治の話はなぜしにくいのか?

•公平さとは?

•皇室典範改正について

•SNSは政治にどう影響するか?

•日本の政治のあり方

を抑えて、投票で選ばれたのは

「政治の話と聞くとひいてしまうのはなぜか?」

でしたが、選ばれなかったテーマとも共通するところが多いです。


年齢も背景も違う人が集い、聞き、話すことで広がる感覚はあって、開催の意味や意義があったと思います。個人的な所感を言うと「政治の話」という言葉やテーマ自体がビッグワードなので、具体と抽象とを行き来したり、もう少し分解・細分化して話を進めると、空中戦にならず、解像度が高まり、深まるのでは?と感じています。このテマヒマブログでもよく書いてる「小さな主語」って話です。


「政治の話をするのは普通でない」(と思われている)という言葉も出ていましたが、日本の社会独特の雰囲気だったり、考えがあるように感じました。あとそれも時代とともに変遷してきているという話は興味深かったです。「政治に関心持たず生きていける国は良い国だ」的なことを言った政治家がいましたが、それには抗したい気持ちがあります。それは気づいていない、気づかされない、気づいてても見ぬふりをしてしまってるだけのように思うので。政治に限らず真面目に語る、熱く語ることを冷笑する風潮もありますが、それにも抗したい気持ちがあります。


あかねさんの中で問題意識の一つに、政治信条の違う人同士がそれを乗り越えてどう対話出来るのか?ということがあったように思いますが、今回の対話ではその政治信条が極端に違う人同士だったということはありませんでした。テマヒマが主催し、テマヒマという古民家空間で対話する限り、それほど対立する立場の人が集まるのか?激しい議論になるのか?という気もしています。テマヒマという「場」を信じています。


最終的には定員に達し参加をお断りしてしまった方もいらっしゃったのですが、当初お申込みが低調で、「政治」をテーマにした場合、オンラインよりオフラインの方が参加ハードルが高いのかしら?とも思ったのですが、オンライン・オフライン両方経験している参加者の方からリアルな場の方が満足感があるという感想があったので、開催してみてよかったです。


初めての試みにも関わらずご参加頂きました皆様ありがとうございました!司会進行のあかねさんおつかれさまでした。また間をあけて次回開催検討してみましょうかね。


さて来週18日は、レギュラーの「哲学対話の時間」第18回を開催します。定員12名まであと少し余裕がございます。初めての方も大歓迎ですのでご参加ご検討下さい。

90年代にフランスで始まった「哲学カフェ」を日本で広めたのは阪大・臨床哲学研究所(鷲田清一)系のカフェ・フィロ(CAFÉ PHILO)で、昨日もカフェ・フィロは左系(リベラル)に見られているという話が出ていましたが、テマヒマの哲学対話はその影響下に無く独立系で、右でも左でもありませんのでご安心を(?)。

って書くのがきっと日本っぽいんでしょうね苦笑。


テマヒマ三連休最終日の営業中ですが、このブログを書けるぐらいのんびりとした店内です。穏やかな日が続いていますが、たまには忙しい日もないとお店的には厳しいですね。


明日明後日は火水曜日で定休日です。明々後日11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。


それでは木曜日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。

今日も好い一日を。

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する古書のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 ヴィーガン対応、ロースイーツもあります。 食に関するワークショップも随時開催中! 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、お買い物、ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01 哲学カフェ、コンサルはじめました。