習慣
こんばんは。
高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食
に関する古書のセレクトショップ、お味噌や
発酵食品中心のカフェ、テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
年末年始の長いお休みの間、「言葉のちから」という若松英輔さんによる2023年4月から2024年3月迄の日本経済新聞の連載(の切り抜き)を読み返していました。
そんな中、栁宗悦の「茶道を想う」から
”どう見たのか、じかに見たのである。「じかに」ということが他の見方とは違う。じかに物が眼に映れば素晴らしいのである。大方の人は何かを通して眺めてしまう。いつも眼と物との間に一物を入れる。ある者は思想を入れ、ある者を嗜好を交え、ある者は習慣で眺める。"
という一文を紹介していました。
柳宗悦は、「直下に見よ」とか「直観」とかということを説いていて、例えば誰々という有名な作り手だからではなく、モノを見て、モノそのもので選ぶということは僕自身そうありたいと考えています。が、この文章のように「直観」というのは改めて本当に難しいことに思います。若松さん曰く、ここで言う「習慣」は「惰性」みたいな意味で使われています。ある作り手のもとに仕入れに行った際、まるで初めて行ったかのように観れるかと言うと残念ながらそうではありません。店内の展示をしていて、どこか既視感のある展示になってしまったり。知識や経験が積み重なっていくことで、逆にそれが邪魔をするというかフラットに観たり考えれなくなるというか。よく「売れるモノではなく、自分が素直に好いと思うモノを」といったことをこのブログに書いていますが、栁宗悦に言わせれば嗜好を挟んでモノを見ることさえ戒めてる訳で、本当に「直観」って難しい。その域に達しないまでも、僕が去年今年と抱負の漢字一文字で上げている「破」や「脱」に象徴されるように、繰り返すことでパターン化してしまうことに対しては危機感があります。
習慣という言葉で言えば、次のマザー・テレサの言葉をことあるごとに思い出すようにしています。
思考に気をつけなさい。
それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。
それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。
それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。
それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい。
それはいつか運命になるから。
ここで言う習慣は惰性のように悪い習慣だけでなく、良い習慣も含めた習慣ですがまずは思考ですね。
そして思考ということについては、以前このテマヒマブログでもご紹介した哲学者アランの
「悲観は気分に属し、楽観は意志に属する」
という言葉を思い出すようにしています。
若松さんの「言葉のちから」からはまたいくつかブログでも書きたいなと思っています。
昨日今日と火曜日水曜日で定休日でしたがお店にこもって展示替えをしていました。明日から2年振り開催の「出張!まるざ発芽玄米研究所」スタートです。メインテーブルでは高松のまるざ発芽玄米研究所さんの商品が並びました。惰性のなく展示出来たでしょうか?明日11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。
今日も一日お疲れさまでした。
好い夜をお過ごし下さい。
おやすみなさい。
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