規模
こんばんは。
高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食
に関する古書のセレクトショップ、お味噌や
発酵食品中心のカフェ テマヒマ
プロデューサー,バイヤーの太田 準です。
木曽福島の小池糀店さん、愛知岡崎のまるや八丁味噌さんの二軒の味噌蔵を巡る日帰りツワーのレポートをしたいと思ってのに気が付けば5/14から2週間以上が経ってしまいました。。。
ご参加下さったのは、テマヒマをきっかけに味噌ソムリエの資格を取得し、イベントベースでお味噌の量り売りの活動をされているマミさんで、我々テマヒマ夫婦と3名となりました。小池糀店さんにお邪魔するのは今回で2度目ですが、前回は味噌玉の状態を拝見出来なかったので、年間でも唯一見ることの出来るこの時期での催行となりました。
改めて味噌玉製法についてご説明すると、通常お味噌は煮大豆と麹とお塩を混ぜて発酵させて作りますが、蒸した大豆を丸め味噌玉を作り発酵させた後に、米麹とお私を加えさらに発酵させると独特な方法です。木曽の涼しい気候だからこそ出来得ると言えます(正確には木曽以外に松本の萬年屋さんも)。その結果、酪酸菌なども発生して、チーズのような香りがします。
小池糀店の唐沢社長には昨年お越し頂き、お味噌のお話会をしました(当時は専務)。その際にもスライドで拝見しましたし、小池糀店さんのHPなどでも見ていましたが、実際に見てみるとまさに解像度が違ってきます。お客様にご説明していても説得力が違います。チーズっぽい香りがするのはなるほどチーズっぽい見た目になっています。ただこの表面は洗浄するので味噌玉の内側が重要なのですが。これも現地に行って観たからこそのこと。
味噌玉製法について、そしてもう一つの大きな柱である糀作りについて、詳しくお話を聞くことが出来ました。画像については、既にアップしたインスタの方をご覧頂くとして。。。
質問なども丁寧にお答え頂きますが、もう少し俯瞰した社会や経済のことについて質問が広がっていくと、昨年のお話会でも聞けた唐沢節とも言える舌鋒鋭いコメントが返ってきます。真面目にモノ作りに取り組んでらっしゃるからこその言葉で共感することばかりでした。
中でも「規模」ということについては考えさせられました。家族経営+αぐらいの生産規模・生産能力なので、流通大手からの取引依頼は全てお断りされてるとのこと。それは生産量が増やせないということもですが、自分達の目が届かないところまで増やしたくない、きちんと理解し消費者に説明してくれるお店と付き合っていきたいということ。テマヒマもその一つとしてお選び頂けてることを有難く思うと共に身の引き締まる思いもします。
この出張の前だったか後だったかは忘れましたが、NHK・Eテレで「田んぼ×未来 あきらめないコメ農家たち」というドキュメンタリーを見ました。その中で夫婦で中山間地域に移住して農業を始めた小規模の農家さんが、100人の顔が見えるお客様を相手に意味を価値を伝え買ってもっていう話があって、適正な、無理の無い「規模」というのはあるなというのを感じました。
翻ってテマヒマのこと。このブログを読んで頂いている方ならご存知の通り開店以来規模の追求/拡大を意図したことはありません。適正規模がどんなものかは分かりませんが、日々ショップやカフェにお越しの方お一人お一人に伝えていく、繋いでいくというのを積み重ねていくということなのかなと思います。
明日から6月ですね。
テマヒマは明日も11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチのご予約はお2組のみで残り11席と週末にも関わらずお席にかなり余裕がございます。現時点ではご予約無しでもお席ご案内出来るかと思います。
それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。
今日も1日お疲れさまでした。好い夜をお過ごし下さい。
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