切取
今から20年以上前90年代のことですが、前職
でファッション担当のバイヤーでした。イメ
ージマップを作成して、お取引先様に企画の
世界観をプレゼンして商品提案(デザイン
画)を頂くみたいな手順でお仕事をしていました。
今のようにネットで画像を集めるとか、マッ
プを画面上で制作するのではなく、雑誌など
を切り取り貼り付けるという超アナログな世界。
その後別の部署に異動したら、もっと具体的
でサンプル購入してそれを見ながら商品開発
するみたいな手順でやってて同じ会社ながら
全く違ってビックリしたのを覚えてます。
前者は自分がやりたいことがうまく伝わらな
いリスクはあるが、うまく引き出せれば自分
の思ってる以上になる可能性があり、後者は
自分のやりたいことが実現できるが、自分が
思ってる以上になる可能性は無い又は少な
い。色んな前提を割愛してかなり単純化する
と、そう比較説明出来ると思います。
テマヒマの店内の商品は大きく言うと二つの
方法で品揃えられています。買い付けと注文
と。前者は窯元さん作家さんのところに行っ
てそこにある在庫から商品を選ばせて頂くも
の。後者はそのままですが商品制作を依頼す
るもの。
注文についてですが、こういうものをお願い
したいと具体的に依頼することで、自分が思
っているような商品が上がってくる、納得の
品揃えになるのですが、別注を除くと、依頼
する内容がどうしても自分が見たことのある
自分が知っているその作家さんの作品(つま
り過去のその作家さん)になってしまいその
方の「今」を切り取れていない、引き出せて
いないということが起こりかねないなぁと危
惧しています。
昨年の今頃、器の買い付けを始めた頃、多く
の窯元さん作家さんが、お店の個展のスケジ
ュールでビッチリでそれに向けてそれに追わ
れてらっしゃるようなケースもあるなぁと感
じ、個展はその作家さんの商品を押える、そ
の方の時間を押える役割もあるなぁと思って
しまったりもしましたが、その方の「今」を
感じられることこそが、個展の意味だなぁと
改めて思う今日この頃です。テマヒマには未
だ個展をお願いする力もあとスペースもあり
ませんが。。。
オープン前に仕入れたもので売り切れたもの
のうち定番的な物を中心に随時追加生産をお
願いしていますが、そろそろ新たな商品の注
文をしていきたいと考えています。未だ店内
豊富に商品がある状態ではありますが先を見
越して。出来るだけその方の「今」を切り取
る、引き出すやり方を考えつつ。
そして現在、僕は完全にお店に張り付いてる
状態なのでどのように窯元さん・作家さんの
もとに行こうかと思案してたりします。
引き出すということから、引出というタイト
ルにしようかと思ったら引き出しという意味
で既に使っていました。
今のテマヒマの課題を切り取るシリーズ(?)で
今日は現時点でランチのご予約は御一組のみ
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