蕃茄

おはようございます。


高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食

に関する古書のセレクトショップ、お味噌や

発酵食品中心のカフェ テマヒマ

プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


先週は通常営業開始前に月イチ朝カフェ「哲学対話の時間」(哲学カフェ)を開催しました。終了後にSNSに次のような投稿をしました。


「今回で6回目を迎えますが、いつもより少なめの6名。1ドリンク制で参加費無料ではありますが欠席の際は必ずご連絡下さい(ってわざわざ言わないといけないのもどうか思いますが)。今回は初参加の方は0でした。


皆さん持ち寄った「問い」の中から決戦投票で選ばれたのは「人の知恵には限界があるのか?」


ご提案頂いた方は子供の頃からずっも考えてきたテーマだそうで、これまでで一番抽象度が高かったからか、AI,細胞、DNA、エネルギー、魂、だんご虫、死、宇宙、、、若干スピリチュアル寄り?と思うような、沢山の言葉が飛び出してました。限界があると思うか無いと思うかは、それを外から見るか内から見るかだとかってなるとなかなか僕の頭では理解(感じることかもしれませんが)出来ないところでしたが、きっと同じ言葉を使っていても、同じ話をしていても、それぞれ見えてる世界が違うんだろうなぁということも感じました。改めて書いておくと哲学カフェでは情報伝達や合意形成、正解探しを目的としていません。」


FBの投稿をご覧になったご参加者から、さすがのまとめ!とコメントを頂きましたが、同じ場にいて同じ対話をしていても、気になる言葉、感じたことはおそらく全然違っているでしょうから、まとめるということも本当は違っていて、まぁ会の様子、場の雰囲気をお伝えしているという感じです。6回目にして個人的には一番難しい「問い」でした。


哲学カフェを始めようと思った背景や想いについて、

「テマヒマという「場」が目指すのは、ヒトとモノ、ヒトとヒトを繋ぐ、繋がること、そして「文化」を生み出すことだと考えているのですが、この哲学カフェ/哲学対話というのがその一つになると考えています。そして論破だったり、分断だったりという言葉に代表されるように今という時代には対話こそが必要で、正解に向かって効率的に最短距離で進みがちな今こそ、ふと立ち止まって考えてみる、じっくり考えてみる、みんなで考えてみる、この哲学対話というものが必要なのでは?と思います。」

ということを以前このブログでも書いていました。


最近、民藝や発酵をモノサシにしているテマヒマとして、民藝や発酵の視点で捉えるとどうなんだろう?てことをふと考えます。


テマヒマの哲学カフェでは、見知らぬ同士が集まる場なら普通はするであろう自己紹介というものを敢えてせずに始めます。お互いの肩書や立場が分かることでどうしても何らかのフィルターが掛かってしまうのを避け、どこまでも対等な場でありたいという理由からです。それでも性別や年齢は分かってしまいますが。本名でやりとりせず、会でのニックネームで呼び合うことにしています。「匿名」であることで時に主張が激しくなり、相手を気づ付けてしまうようなSNSの言論空間とは勿論違って、名は有りながら、敢えて名を無くして対話し合う。民藝の言う「無名」性と同じではないですが、対話的な場であるためには、我への執着が少なくなることが重要に思います。


テマヒマの哲学カフェでは、先に「問い」を用意してそれについて参加者が準備するのでは無く、当日投票で決めた「問い」について聞き合い、語り合います。準備などがなく即興性が強い分、どのように話が膨らんだり進んだりしていくかというのは未知数です。6回やってみて、毎回本当に雰囲気が違います。問いにもよりますが、参加者によるところが大きい気がします。目的に向かって進むエンジニアリング的なあり方に対して、ブリコラージュ的であるとも言えますが、とても発酵的なあり方だとも言えます。お味噌に喩えようかなと思ったけど、どちらかと言えばぬか床をイメージすると分かりやすいでしょうか。ぬか床の中の多種多様な菌の活動が複雑にからみあって、漬けたお野菜などが美味しいぬか漬けになります。これまで発酵型経営、発酵型マネージメント的なことをこのブログでも何度か書いてきたと思うのですが、対話の場もしかり。司会進行役の僕は、場をコントロールしたり支配したりすることなく、皆さんが発言しやすい環境、場作りをする役目。言ってみればぬか床を混ぜる役割で、ぬか漬けを美味しくするのは、やはり参加者の皆様ですね。参加者の味覚もそれぞれなので、その日生まれたぬか漬けについての感じ方もそれぞれでしょうか。


写真は哲学カフェの時に僕が飲んだ発酵ドリンク。トマトレモン。トマト?って聞くとお野菜寄りに感じますが砂糖と漬け込んで発酵させて作ったシロップはなんだか苺を感じます。是非ご賞味下さい。


テマヒマは間もなく本日の営業開始します。日曜日にも関わらず、3連休にも関わらず、ご予約は0(ゼロ)。ご予約無しでもお席ご案内出来ます。皆様のお越しをお待ちしております。


それでは好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。

今日も好い1日を!


次回は10月5日を予定しています。

現在お申込みを受付中です。毎回1回完結です。初参加の方大歓迎です。

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する古書のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 ヴィーガン対応、ロースイーツもあります。 食に関するワークショップも随時開催中! 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、お買い物、ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01 哲学カフェはじめました。