共助

こんばんは。


高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食

に関する古書のセレクトショップ、お味噌や

発酵食品中心のカフェ テマヒマ

プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


9月17日から23日の、7周年直前!蔵出し市7DAYS。はじめましての方、お久しぶりの方、よくお越しの方、お近くの方、遠くからわざわざお越しの方、お越し頂きました皆様ありがとうございました。日によって、時間帯によって、お客様が多い時間、ゼロな時間があって、売上で言うと最少から最大まで約30倍ぐらいある、ジェットコースターのような日々でした。旅立っていったものも沢山ありますが、それが分からないほど沢山の器がまだございます。


昨日の終了後から蔵入れしてだいたい整いました。明日から久しぶりの通常営業。11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチのご予約はお一組のみで残り13席とお席にかなり余裕がございます。気温の上昇と反比例するようにお客様のご来店が減っていましたので、やっと涼しくなってきた今日この頃、回復していけばよいのですが・・・・


今日は一か月前ぐらいに日本経済新聞に掲載された”「小さな政府」求める価値観”という論考について、書こう書こうと思って先延ばしになっていました・・・

先般の参議院選挙をもって、給付(金による所得再配分)よりも減税(して民間活力を生かす)を選んだ、つまり「大きな政府」よりも「小さな政府」を志向しているとか、3公社の民営化を進めた中曽根内閣や、郵政民営化を進めた小泉内閣の支持率高かったことをもって、日本は「小さな政府」志向だというのは随分乱暴な議論だなぁと思います。特に後者の新自由主義的な政策は一時の熱狂(それはおそらく内容ではなく政治姿勢やイメージだったろうと思います)はあったものの、後に行き過ぎを指摘する声は強いと思います。


ただ、江戸後期の二宮尊徳らの思想による影響が大きく「貧しいのは怠けているから」という通俗道徳、自助努力の価値観が形成されたという指摘は興味深く、明治維新で封建制度が崩壊した後も、昭和恐慌後も、戦後もずっと続いてるところから、確かに自助努力を重視する国民性というのはあるかもしれません。

自助努力=小さな政府、新自由主義と結びつけるとかえって理解しにくくなると思いますし、「・・・・賃上げを進めるなど、自助努力により生活が良くなる実感を多くの人が共有することが重要で、それがひいては経済を発展させ、社会を安定させると考えられる」という結びになると??と思ってします、


菅義偉政権で「自助、共助、公助」「まずは自助だ」ということをしきりに言っていたのを思い出します。言われなくてもまずは「自助」だろうとは思いますが、市井の人間が言うのと、お上が言うのでは意味合いが違います。選挙区こそ神奈川だが元々地方出身で、かつ二世議員ではなくたたき上げの政治家なのに不思議だなぁと思っていたのですが、この論考を読んで、菅氏が自身の努力で上り詰めた、だからこそ理解出来ました。


ただこの論考で抜け落ちているのは「共助」ではないか?と思えてなりません。先日自主上映会を開催した「百姓の百の声」で登場するお百姓さんたちが、自ら得た知を独占することなく共有し合う姿は「共助」ということに他ならないと思います。それこそが日本的なものではないかと思うのですがいかがでしょうか?


都市部ではそういった関係性が希薄になってしまっていますが、カフェという「場」が何かそういう役割を果たせるのではないか?ということを漠然と思っています。哲学カフェや恩送りのチケットを今年始めてみましたが、まだ何か出来るかもしれません。


それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。

今日も一日お疲れさまでした。好い夜をお過ごし下さい。


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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する古書のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 ヴィーガン対応、ロースイーツもあります。 食に関するワークショップも随時開催中! 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、お買い物、ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01 哲学カフェはじめました。