臨床

こんばんは。


高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食

に関する古書のセレクトショップ、お味噌や

発酵食品中心のカフェ テマヒマ

プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


昨日で年内の飲食営業は終了しました。12月になって比較的お客様の多い日が続いていたのですが最終日はのんびりゆったりとした店内でした。初めましての方から常連の方までお越し頂きました皆様ありがとうございました!この後の話に続きますが、常連の方、リピーターの方だけでなく、常に「初めまして」の方が、こんな分かりにくい場所にあるテマヒマに、何らか調べてお越し下さる、というのは本当に有り難いこと、奇跡的なことに思います。


1時間早くお店を閉めさせて頂き、山本和則さん×松川えりさんの対談”思考と対話の夕べ”:「てつがく」と「余白」のあいだで、を聴きに行ってきました。松川さんは3代目、山本さんは4代目・現のカフェフィロの代表でらっしゃいます。カフェフィロは2005年に大阪大学の臨床哲学研究室の関係者を中心に設立され、現在は大学から独立した団体として、哲学対話の実践や支援をされています。


テマヒマの哲学カフェ「月イチ朝カフェ哲学対話の時間」も4月から始めこれまで9回開催してきました。テマヒマブログでもご紹介したように永井玲衣さんの哲学対話のポットキャストを参考にしたり、お手伝い頂いているアカネさんに色々調べて頂いたりはしましたが、僕自身哲学カフェに参加したことはありませんでした。もし仮にどこかの哲学対話に参加していたらおそらくそれに影響を受けてそれに倣ってしまった可能性はあったと思います。テスト的にやった後初回を迎えましたが、その時点で現在のスタイルは出来上がっていました。


というわけで、他の哲学カフェはどんな雰囲気なんだろう、どのように進めてらっしゃるんだろう?ということが知りたくて参加してみました。具体的なお困りごとが特にあるわけではありませんが、強めの言い切り型の参加者(男性に多い気がしますが)がいらっしゃると、他の方が戸惑う感じがあるので、(場をコントロールするのではなく、ぬか床を混ぜる手ぐらいの役割の)司会進行(の僕)はどうするのが良いんだろう?ということもありました(で実際その場で質問もしました)。


哲学対話だけに幅広い活動をされている山本さん、「てつがくやさん」(哲学プラクティショナー)を名乗り専業で活動している松川さん。立場や活動の違いは面白かったですが、哲学対話からスタートしているお2人と、開店から7年目にして哲学対話を始めたテマヒマとではまた違う感じがあります。松川さんは

・世界一美味しいより、あることが大事

・パン屋が無くても困らないけど、街にあると嬉しい

と哲学カフェをパン屋さんに喩えてらっしゃって興味深かったです。ちなみにお話会に参加者でそのパン屋の喩えを使って質問された方がいらっしゃいましたが、喩えに喩えで被せていくと、何の話だったっけ?て、空中戦になりがちなのでおススメしません笑。


その質問は、哲学対話を有料にすることに対して批判的な立場から出たものと理解しました。テマヒマではワンドリンクオーダー制にはしていますが参加費は現時点では無料にしています。まずは体験してもらいたい、裾野を広げるというところからそうしているのですが、無断欠席とか、無断遅刻とかする人がたまにいて、無料ということにより、場を軽んじたり、他の参加者にご迷惑をおかけすることになるのなら、有料化も検討しようと思っています。


松川さんが哲学対話を出前スタイルでやっている理由として、自前の場所でやることにより「サロン化」する懸念があると仰っていました。9回やってみて、リピーターの方も勿論いらっしゃるのですが、毎回メンバーが同じということは無く考えても無かったですが、これから繰り返していく中で意識していきたと思いますが、テマヒマが常連さんばかりなお店になっていないのと同様、意外と心配ないのでは?という気もしています。


哲学対話・哲学カフェが、普遍的な哲学ではなく、現場の(個別・具体的な)哲学という意味で、臨床哲学と言われている、ということから、今回のブログタイトルは臨床としてみました。山本さんは「余白製作所」という屋号で活動していて、「余白」の大切さは僕も感じているところですが、手垢がついてくると使うの躊躇しますよね?と山本さんとお話していました。会場となったコワーキングスペース九条湯は、山本さんにも関わってらっしゃいます。古い銭湯をリノベーションした空間で素敵でした。そんな非日常空間でする哲学対話はどんな感じでしょうね?服を着たままなので裸の付き合い的な雰囲気にはならないでしょうかね笑。


カフェの営業は昨日で終了しましたが、ショップの方は27日、28日が年内最終営業となります。土日は蔵出し市!皆様のお越しをお待ちしております。


それでは、週末も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。

今日も一日お疲れ様でした。好い夜をお過ごし下さい。

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する古書のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 ヴィーガン対応、ロースイーツもあります。 食に関するワークショップも随時開催中! 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、お買い物、ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01 哲学カフェはじめました。