百笑
こんにちは。
暮らし、味わう。
民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。
地元の「浦堂認定こども園」さんとは親しくさせて頂いていて、2023年に「千年の一滴 だし しょうゆ」、2025年に「百姓の百の声」の自主上映会を共催させて頂きました。いずれも柴田昌平監督によるドキュメンタリー映画ですが、昨年は監督にお越し頂きトークイベントも開催させて頂きました。
昨年の上映会でも予告編をご覧頂きましたが、今年続編ともいえる「百姓、わらう」が全国で順次公開されます。前作が農業界のレジェンド的な巨匠を訪ねたのに対して、新作は若き農家にフォーカスしたもの。49歳以下の農家は日本の人口の0.1%、柴田さん曰く絶滅危惧種を訪ねる旅。
テマヒマのカフェでもお世話になっている関西よつ葉連絡会さんの同梱チラシの中に『未来にタネをまく百姓たちと、「食べる人」の私たちにできること』というインタビュー記事がありました。お店を8年やっていて、消費者(≠生活者)と生産者に断絶ということを感じていて、食べるということと料理することとの隔たりさえ感じています。お気に入りの器で食べる、器にこだわる、ともなると・・・。
インタビュー記事にこう書かれています。
『この国の農政は、私たち「消費者」に安く食料を供給し続けるために、農家に無理を強いるシステムでもある、というのが現場を取材してきた私の実感です。消費者の「安さ」を求める無自覚が、結果として農家の首を絞めているという現実を改めて思い知りました』
手仕事のモノを販売していると、材料費・燃料費など市場メカニズムにもろに影響するところと、市場メカニズムとは関係なく作り手の暮らし・生活を持続するためとから、価格が決まっていくことを感じますし、価格の意味、価値を伝える我々配り手の役割をひしひしと感じます。
映画をご覧になった「料理通信の」の元編集長・君島佐和子さんが『「百姓、わらう。」の全編に流れるのは「健やかさ」だ。人がいま求めるべきは、豊かさよりも「健やかさ」ではないか。』と評したそうです。
テマヒマブログの冒頭に書いている決まり文句。当初「食を通して豊かな暮らしを提案する」と書いていましたが、ある時期から「食を通して暮らしの豊かさを提案する」に実は変わりました。暮らしを豊かにしよう!ではなく、既に暮らしの中にある豊かさに気付こうと。そして今では「食を通して健やかな暮らしを提案する」としています。健康的なお食事ということもあるのですが、民藝の柳宗悦も「健やかな美」ということを言ってましたしね。
先日、民藝展の中で「民藝と発酵~生きるためのモノサシ」というテーマで対談させて頂いた発酵デザイナーの小倉ヒラクさんは、今年出た「僕たちは伝統とどう生きるか」のあとがきの中で(小文字の)伝統が続いていくために、2つの提案をしています。1つは買い支えること、そしてもう1つは自らも作ること。テマヒマでも冬に講座をやっている手前味噌作りもそうかもしれませんし、何だったら家庭で料理をすることさえ、(小文字の)伝統の担い手になることであり、継承者になること。
柴田監督もこのインタビューの中で、『ただ「買うだけのお客様」のままでよいのか?「買って支える」という言葉は農家がたくさんいた時代だからこそ成り立つものでした。もはや百姓が激減していくなかでは、お金を払うだけでなく、彼らの「遠くの親戚」やパートナーとなる。さらに言えば、「ともに耕す」ことも必要になってきています。難しく考えることはありません。プランターで土に触れることでも、援農に行くことでもいい。自ら少しでも「農」に関わってみる』と、違う立場から、でも同じようなことを仰っています。
皆さんに出来ること?
そしてテマヒマに出来ること?
ドキュメンタリー映画「百姓、わらう~不機嫌な時代に、彼らはなぜ笑うのか?」、関西地区では、第七藝術劇場(大阪・十三)で10月17日~、京都シネマで10月23日~、元町映画館で10月31日~公開です。僕も観に行くのを楽しみにしています。
テマヒマは本日、8周年直前!蔵出し市8days千秋楽。先程オープン致しました。
生憎の雨天ですが、皆様のお越しをお待ちしております。
それでは好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。
今日も好い一日を。
』
監督のインタビュー記事が載っていました。
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