資本

おはようございます。

暮らし、味わう。

民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。

以前、断捨というタイトルのテマヒマブログ
で、断捨離という言葉を提唱した方は元々、
断捨離というのは捨てることではなく選ぶこ
とに主眼があったというのをご紹介した上で
おそらくミニマリストと繋がって変質したの
ではないか?と仮説めいたことを書きました

日経新聞の逆境の資本主義という特集記事の
中でアメリカのミニマリストの草分けの方が
“ミニマリストも欲望の総量は変わらない”と
発言しているのを紹介していました。シェア
リングエコノミーの進展でモノの所有欲が減
ってるだけでなく、モノそのもの価値が低下
し、モノからコト、そしてトキ、ココロへと

欲望が移り変わってるということなのでしょ

うね。
“食べに来るというより、人に会いに来ている”
というお客さんの言葉も紹介していて、よく
このブログでも書いてるように、ご提供して
いるランチやスイーツ、販売している民藝の
器や道具という、食べる、買う、以外の何か
を持って帰って頂けるような、”場”としての意
味や価値がテマヒマにとっては重要に思います。

柳宗悦が民藝という言葉を生み出し民藝運動
を展開した背景に工業化が進む中で、失われ
ゆく手仕事の良さ、美しさを伝える面もあっ

たと思いますが、同記事の中で資本主義経済

における消費の原動力は人々の見えや羨望に
あるとアメリカの経済学者の説が書かれてい
ました。その資本主義が曲がり角に来てると
思われる今、民藝が再び脚光を浴びているの
は皮肉というか必然なのかもしれませんね。
これまでもテマヒマブログで書いてきました
が情報化、デジタル化といった現在起こって
る社会変化は当時の工業化と同様、いやそれ
を越えるものですから。
同日の関連記事からも少し引用を。貨幣経済
の範囲を超えた知識資本主義においては、知
識や知恵(しかも知識よりも知恵!)、人と人
との関係、信頼、評判、文化という5つの資
産、つまり貨幣価値に換算出来ない目に見え
ない資本が重要だと田坂広志氏は語っていま
す。日本企業は元々見えない資本を大事にし
てきたが、競争至上や利益至上に陥り目に見
えない資本が毀損してしまっているという指
摘は、サラリーマン時代に漠然と感じていた
ことを言い当ててると思いますし、これまで
テマヒマブログでも紹介した山口周氏の言う
正解の陳腐化、美意識の重要性と繋がること
とも思いました。田坂氏の言う5つは先にも
述べたお客様に持ち帰って頂きたいもの、テ
マヒマが提供したい、提供すべきものと共通
して言えることにも思えます。


話を戻して(いや戻らないかな?)、ミニマリス

ト、ミニマリズムを牽引するのは所謂ミレニ

アルと呼ばれる世代で現在のテマヒマにお越

しのお客様はその層より年齢の上の方も多い

です。その方達もまた終活という言葉を使い

ながら断捨離傾向があることも書きました。


モノを買わない時代(モノが売れない時代)に
モノを通して得られるコトを伝えながらモノ
を販売すること、モノ以外のコト、トキ、コ
コロを得られる場であること。テマヒマはそ
の両面、両輪で進んでいくお店です。小さな
小さなお店、まだ二年目のお店ですが、たま
にこういった小難しいことを言うお店です笑


資産というタイトルのブログを書いたことも

ありますが、今日も資本という大きく出た漢

字二文字タイトルにしてみました。


年明け営業開始から(いや昨年末から)穏やかな

のんびりとした時間の流れるテマヒマですが

今日はどうでしょうか?今日も含め三連休中

ご予約は0人(ただし明日は物販と喫茶のみで

ランチはありません)となっていてお席に余裕

しかございません。今日も11時オープンで皆

様のお越しをお待ちしております。

それではいいモノ、いいコト、いいトキをテ

マヒマで。今日もよい一日を!

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する書籍のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 食を通して暮らしの豊かさを提案しています。 「暮らし、味わう」 高槻市にお越しの際は、 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、 器や暮らしの道具のお買い物、 ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01