便益

おはようございます。

暮らし、味わう。

民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。

前職のサラリーマン時代に、モノを販売する
のではなくモノを通して得られるベネフィッ
ト(便益)をお届けしてるのだ、ということを
学び、業界や業態も変わって起業した今も根
底でそれは活きてるなぁと思います。過度に
マーケティングであることには身を引いてし
まいますし、テマヒマブログ好品の回でも書
いていたように提供するベネフィットも機能
的価値よりも情緒出来価値がより強まってい
る気がしますが。

今日のブログは不便益としたいところでした
が、漢字二文字制約がありだったら不便を採
りたいところですが既出の為に便益としまし
た。前段で書いた便益とは違い不便の益につ
いて。最近読んだ「不便益のススメ」より。
今日はその内容を簡単にまとめた感じになる
と思います。

便利=益、不便=害、と捉えがちですが、益⇄害、便利⇄不便という二次元で考えてみる
と、不便だからこその益がある、不便益とい
うものが存在する。具体的な例を多数、挙げ
て説明しています。
不便から得られる益は、数値化、数式化出来
ない価値で、
①主体性が持てる
②工夫が出来る
③発見出来る
④対象が理解出来る
⑤安心・信頼出来る
⑥上達出来る
⑦私だけ感がある
⑧能力低下を防ぐ
という8つに整理出来るとした上で、不便益は
便利さに背を向けるものでも、便利になる前
の方が良かったというノスタルジーでも、不
便を我慢すると良いことがあるという妥協でも無く、不便だからこそ良いことがあるとい
う前向きな考え方であると言います。

著者の師匠がこんな言葉を言ったそうです。
「世の中には無駄なムダと、無駄ではないム
ダがある。」
一瞬???ってなりますが、カタカナのムダ
はテマ(手間)と置き換えると分かります。つまり?我々はムダとテマを無意識に同一視して
ると言えます。著者は不便益の中には手間を
かけることの益が沢山あると書いていました

最後にテマヒマのことに少し寄せたところで
終わりにしようと思いますが、不便益は関係
性や多様性を回復する試みだという考えも含
めて共感することの多い本でした。

ちなみにテマヒマブログ物差の回のタイトル
画像の京都大学が企画制作した素数モノサシ
も不便益なデザインの一例です。
従来型の思考が行き詰まりを見せる中、以前
ご紹介した山口周さんの著書も切り口は違え
ど同様だと思いますが、新たなモノサシを探
そうとしているように思います。
テマヒマを始めたこと、テマヒマを続けるこ
と、それもそんな流れの中にあるのだろうと
考えています。

昨日はランチのお客様は少なく、逆にカフェ
タイムはそのランチタイムと同じぐらいお客
様がいらっしゃるという珍しい日でした。い
つもの様に小さなお子様連れのお母様もいら
っしゃいましたが全国一斉休校中の小学生の
お子様と共にいらっしゃるご家族も何組かあ
りました。そんな小学生のお客様がお味噌汁
を召し上がって美味しいと言って頂けるのも
嬉しいことですね。高槻市内でも初めて新型
コロナウィルス感染者が出たという情報もあ
りましたが、ご自身の体調管理、対策をしつ
つもホッとしにテマヒマにお越し頂ければと
思います。
今日も11時オープンで皆様のお越しをお待ち
しております。ランチの11時半のお時間はご
予約で残り5席となっています。
それでは、好いモノ、好いコト、好いトキを
テマヒマで。今日も好い一日を!

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テマヒマ

テマヒマは、大阪府高槻市にある、 民藝の器、暮らしの道具、 食に関する書籍のセレクトショップ、 みそソムリエの作る発酵食品中心のカフェです。 食を通して暮らしの豊かさを提案しています。 「暮らし、味わう」 高槻市にお越しの際は、 築90年の古民家をリノベーションした 隠れ家的空間で、 器や暮らしの道具のお買い物、 ランチ、スイーツをお楽しみ下さい。 Since 2018.10.01