紅型おはようございます。高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。ブログやSNSなどで某百貨店の某催事という言い回しをしていましたが、昨日、高島屋さんからDMが届いたので、情報解禁しても大丈夫でしょうか?3年に一度、高島屋さんで開かれる催事「民藝展」。今年がその開催年で、日本橋店と難波店と東西の旗艦店を巡回されます。難波店の会期は9月16日(水)~21日(月)で、テマヒマも出店致します。今回は出店以外に、催事内イベントの企画も一部お手伝いさせて頂いていますが、出展内容やイベントについてはもう少し直近になったらご案内したいと思います。前置きが長くなりましたが、今回の出店でテマヒマのブースでご紹介する予定の金城千琴さんによる紅型(びんがた)ワークショップをお知らせします。「はじめての紅型ワークショップ」7/17(金)~8/11(火祝)のランチが夏恒例!沖縄系創作メニューになるのに合わせて、ショップエリアのメインテーブルも沖縄を感じる特集となります。そして!7/20(月祝)には、初めての試みとなりますが、染色家の金城千琴さんを講師にお招きして、紅型体験の講座を開催致します。沖縄で独自の発展を遂げた伝統的な染色技法である「紅型」。このワークショップでは、その紅型の技法を簡単に体験して頂きます。実際の紅型制作では、型紙を使って防染糊を置き、一つひとつ色を差していきますが、今回はあらかじめ糊を置いた4枚の和紙のハガキに、顔料で彩色をする工程を楽しんで頂きます。(※持ち帰ってから糊を落とす工程がございます)■開催日時2026年7月20日(月祝)14:00-16:00(進捗により延長の場合アリ)■開催場所テマヒマ〒569-1123 大阪府高槻市芥川町3-10-13Tel/Fax 072-655-3259Mail temahimaselect@gmail.com■定員6名(最低催行人数2名)■参加費3300円(税込) 当日現金払い■お申込み方法電話・メール・公式LINE・インスタDM(フォロワー限定)にて先着順。その際下記をお知らせ下さい。①お名前②お電話番号(携帯番号が望ましい)③型染等の経験有無※フェイスブックの参加ボタンでは参加になりません。■持ち物汚れてもよい服装またはエプロン■キャンセルポリシー準備の関係上、7日前(7月13日)以降のキャンセルにつきましては、キャンセル料として参加費同額を頂戴いたします。■講師ご紹介金城千琴 CHIKOTO KINJO沖縄県立芸術大学で染色の基礎を学び、「紅型こはな工房」を開く。現在は川西の工房で日傘や帯などを制作している。2019年 日本民藝館展奨励賞受賞■講師よりメッセージ「紅型の魅力として、自由奔放ともいえる図柄とともに、沖縄の強い日射しに映える鮮やかな色彩があります。同じ図柄でも選ぶ色によってそれぞれの個性がみられ、ときには全く違う作品のように見えることもあります。このワークショップは初めての方でも気軽に楽しめるような内容となっておりますので、伝統的な配色を参考にしながらも、自分らしい色の組み合わせを楽しんでください。」続いて、スパイスカレー講座のご案内もさせて下さい。2026.06.24 22:48
冷製おはようございます。高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。去年、ゴンパチ高槻さんとのコラボで1日限定味噌ナポリタン・ランチをやった時に、長く飲食業に関わってらっしゃる方が、コラボについて「私たちには思いつかないアイディア」とか「飲食出身じゃないから思いつくアイディア」とかって仰っていました。飲食業界の常識とかは分かりませんが、テマヒマにご来店になるお客様の高槻市外比率が高いことから、他の高槻のお店を知って頂いたり、逆にテマヒマのことを地元に知って頂いたり、お互いのお店同志の行き来の導線、高槻市の飲食店内の回遊が生まれないかということを考えています。もともとは、(お店もお客様も)お味噌をもっと使って欲しい!という想いがあって始めたこと、今もその想いは変わらないのですが、コラボして頂く皆さんのアイディアのおかげで広がり、続いています。何より我々自身がコラボを楽しんでいて、おそらくコラボして下さるお店さんも楽しんで頂けると思います。というわけで今朝は7/16の1日限定パスタランチのご案内です。先日試食しましたが、とても美味しく、ボリュームもすごかったです。時差ぼけベーグルさん(味噌ベジキーマカレーベーグル)、御結び屋さん(味噌ベジキーマカレーおむすび)、グーグー藤カレーさん(コラボあいがけカレー)、ちゃりんこ喫茶10さん(味噌ドーナツ)、あん小屋どらサン(味噌どら焼き)、餃子屋藤さん(ヴィーガン餃子)、芋ichiさん(壷焼き芋味噌チュウチュ)、ゴンパチ高槻さん(味噌ナポリタン)(※順不同)に続く地元高槻飲食店コラボ第9弾は、sue kitchen(スエキッチン)さんとのコラボランチです。スエキッチン(sue kitchen)さんは,ホテルで修行したシェフによるお弁当と洋風お惣菜が人気のお店。高槻では高槻阪急スクエアや松坂屋高槻店にも催事出店されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?我々夫婦もスエキッチンさんのグラタンやドリア、チーズケーキのファンでよく利用させて頂いています。スエキッチンさんの夏の人気商品「イカと彩り野菜の冷製パスタ」に、テマヒマ特製のトマト味噌ソースを使って頂き、コラボパスタが完成しました。お味噌の新たな可能性を是非感じて頂ければと思います。イカの冷製トマト味噌パスタ(スエキッチン)麦味噌ドレッシングサラダ(テマヒマ)豆乳味噌スープ(テマヒマ)豆乳ヨーグルト(テマヒマ)(※写真はイメージです)特別価格 ¥1980(税込)一日限定、数量限定のメニューとなりますが、是非ご賞味下さい。皆様のお越しをお待ちしております。いつも通りお席のご予約は11時半~12時、12時以降はお料理の確保予約(お席は空き次第のご案内)も承っております。スエキッチンさんは7/15(水)~21(火)の期間中、松坂屋高槻店B1(通称マツチカ)に出店されますが、18日(土)~20日(月祝)にこのコラボ冷製パスタのテイクアウト販売も予定されています。(数量限定)sue kitchen〒569-0825 高槻市栄町2-5-8「毎日ご飯から特別な日のお料理まで、ホテル修行したシェフの手づくりでお届けしている洋風料理テイクアウトのお店です」 昨日、そのsue kitchenさんが先行してインスタで告知して下さいました。熱量がすごい!というわけでそのまま転載させて頂きます。▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼【百貨店出店情報】7/15(水)〜21(火)松坂屋高槻店マツチカ10:00〜20:00毎日変わる‼️日替わりお弁当の販売を考えています。※出店中は店舗はお休みです▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲先日ストーリーに、コラボ企画が進んでいる事を匂わせました😆笑「コラボのお相手はどこでしょう?」という質問に、たくさんの回答がきました✨ありがとうございます♪回答者の方には、一足先に正解を返信させていただきましたが「楽しみ~」という嬉しい反応ばかりでした😆さて、大変お待たせいたしました。気になるコラボ企画。今回のお相手は…高槻市芥川町の古民家セレクトショップ&カフェ【テマヒマ】さんです👏👏👏実は以前からコラボのお誘いがあったものの、発酵食品や動物性食材不使用などをテーマにしたおばんざい、陶器や古書までをも取り扱う知識の高いテマヒマさんと、はたしてsue kitchenがコラボできるのか…自信がありませんでした。お声がけ頂いた時期は毎月のように百貨店に出店しており、スケジュール的にも忙しい日が続いていた為、コラボ企画を進めていく余裕すらありませんでした。今のままテマヒマさんとのコラボを進めるのは失礼にあたると判断し、当店のスキルがもう少し追いつくまで待って欲しい。とお返事し、コラボ企画は一旦お蔵入りしました。あれから約1年が経ち、再度コラボ企画の提案を頂きました。「お味噌の可能性をもっと広げたい」ブレない熱い想いに胸を撃たれました。当店のコラボに対する想いもご理解頂き、お客様にいい商品をお届けできるよう何度も話し合い、念願のコラボ企画がやっと一歩進み始めました。効率化が進む中、あえて「手間暇」をかける事の価値を提案したい。そんな想いを大切にされている「テマヒマ」さんとのコラボレーション。sue kitchenは恥ずかしながら、発酵食品や陶器の知識はありませんが、「手間暇」をかける事はとても得意としています。そんな両店舗の手間暇がかかった今回のコラボ企画。気になるお料理は、【イカの冷製トマト味噌パスタ】です✨sue kitchenの夏の人気商品、イカと彩り野菜の冷製パスタと、テマヒマさん特製のトマト味噌ソースを合わせたこの時期に嬉しい冷製パスタが誕生しました✨さっぱりとしたイカと彩り野菜のマリネがトマト味噌ソースでコクと旨味がアップ⤴️最後まで美味しい冷製パスタは、お味噌の可能性を感じて頂ける最高の一品になっております✨なんと嬉しい事にこの冷製パスタを、テマヒマさんで食べる事ができます♪昔懐かしい古民家で、こだわりの器に盛られた冷製パスタに、サラダ・スープ・ヨーグルトまでついたおばんざいセットで楽しむ事ができます✨テイクアウト専門店のお料理がこんな素敵な空間で食べる事ができるなんて。私が行きたいくらいです。笑7/16(木)の1日限定です。ご予約も可能ですので、お気軽にテマヒマさんにお問合せ下さい♪テマヒマ@temahima.jp〒569-1123高槻市芥川町3-10-13もちろん‼️テイクアウトとして販売もします‼️松坂屋高槻店出店中のsue kitchenブースにて。7/18(土)、19(日)、20(月祝)の3日間。お一つ¥1296(税込) 数量限定です。7/16(木)はテマヒマさんへ。7/18.19.20は松坂屋高槻店(マツチカ)sue kitchenブースへ。是非お立ち寄りください😆(どちらもご予約がオススメです👍)最後はテマヒマさん風に。それでは、好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマとsue kitchenで。と、テマヒマ風に〆て頂いたところですが、もう一つコラボをご紹介させて下さい。2026.06.24 22:22
井戸こんばんは。高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。「姥捨」というタイトルでご紹介した畑中章宏さんの「老いに追われて」の中で、「井戸」について書かれた文章がありました。少し長くなりますが引用させて頂きます。「井戸や井戸端は、すぐれて民俗学的な場所であり、観念である。かつての共同体では、街や村の真ん中にあり、そこに行けばさまざまな世代のひとと、なんでもない言葉を交わせる場所としてあった。そして井戸端では速度がゆるくなり、時間が滞留する。井戸は「あの世」の入り口、出口であり、昔むかし井戸を伝って、地獄とのあいだを往き来したひともいた。町じたいが高齢化し、過疎化し、経済的に立ちいかなくなると、井戸や井戸端の持っていた意味が見失われてしまう。 こうした井戸は「辻」とよばれる場所に掘られていた。 いまでは辻は、交差点のような地理的なイメージで思い浮かべられるかもしれないけれど、もう少し重層的な場所である。いくつかの道が交わるところ、また複数の時間が交錯するところが辻だった。ただ現実には井戸端や辻は、町や村の情報交換の場になるとともに、だれがどこでなにをしているかを共有し、「干渉」のもとになる場所でもあった。」1972年(昭和47年)豊中生まれですので、もはや井戸が町の中心にあるということはなかったですが、福岡を経て小6で吹田に戻ってきた時(80年代中盤)、子供ながらにあれは「井戸端会議」だなぁと思う光景がありました。それは生協の共同購入。団地住まいだったのですが、決まった曜日の決まった時間になると、主婦の皆さんが集まって。その中の一人がうちの母だったわけですが、確かにそこで様々な情報が行きかっていたのでは?と思います。固定した井戸ではなく、移動式の井戸(洒落ではない笑)。今や専業主婦も多くはなにですし、そういうコミュニティも無いと思うので、共同購入の形態があるかどうかは分かりませんが。いやコミュニティ先で共同購入が後ではなく、共同購入が先でコミュニティが後。共同体があって井戸があるのでは無く、井戸があって共同体が生まれる。そして各個人宅まで個別配達されれば便利なのでしょうけど、その少しの不便さ、余白にコミュニティが生まれるのだと思います。前回に続き、前職の話を登場させると。長らく勤めていた通販会社は元々その基盤・祖業は職域の頒布会でした。企業や事務所の、お世話さんと呼ばれる方に注文をとりまとめて頂き、新商品の紹介をしたり、配送したり、集金までお願いするというビジネスモデルでした。定額で継続するという意味では今のサブスクサービスと同様あるいは先駆けと言えなくも無いですが、商品の問題もあるとは思いますが、それ以上に雇用形態の多様化とか職場の人間関係の変化等により衰退していき、個人通販が取って変わることになります。ビジネスから言えば、環境変化に対応・適応せざるを得なかったと思いますが、コミュニティ、共同体意識というところから考えると、違う可能性があったのかもしれません。そして今、8年目のテマヒマ。昨年から哲学対話を始めたり、恩送りのOmoiyari Ticket/Omoiyari Noteを始めたことで、よりコミュニケーション、コミュニティを意識するようになりました。街の真ん中というわけではありませんが、辻、井戸、井戸端的な役割、場所になってきているのではと思いますがいかがでしょうか?確か、井戸というタイトルで昔ブログを書いたはず!と思って検索したのですが見つかりませんでした。その途中で「市井」というタイトルのブログを見つけました。古代中国で、井戸のある場所に人が多く集まって市が出来たことから、人が多く集まり住むところを指して「市井」というようになり、転じて庶民や大衆をあらわすようになった。5年前は「人が集まる場所、人が集まることで文化の生まれる場所」でありたいと書いていました。2026.06.24 14:30
姥捨こんばんは。「暮らし、味わう」民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。民俗学者の畑中章宏さんの「老いに追われて」読了しました。確かテマヒマで畑中さん共著の「オルタナティブ民俗学」をお取り扱いさせて頂いたことがきっかけだったかと思いますが、何度かテマヒマにもお越し下さっています。畑中さんの本を読むのは「今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる」「小泉八雲『見えない日本』を見た人」含め4冊目でしょうか。自分自身の「老い」を感じる今日この頃、このタイトルを見て思わず読み始めました。約10年前にWEBで連載していたものを書籍化したもので、畑中さんと僕とはちょうど10歳違いなので、今の僕と同じ年の頃に書いてらっしゃったということになります。昔話や神話、伝承や文学など過去の様々な「老い」と老いとの向き合い方、接し方をあつめ、語られていきます。時代によって違う、変わってきたこともありますが、変わらないところの方が多い、現代にも通じるテーマのように思います。「老い」と同音異義語の「生い」。この年齢になるとそれは、同義は言い過ぎまでも、重なっていきます。あとがきにもありますが「追い」も「負い」も同音。そこから「生きるとは?」を考えてもよいかもしれません。あとがきでは「老い」や「病い」は形容詞ではないか?感情を表わす言葉ではないか?という見解、投げかけをしています。僕も別の視点を書いておきたいと思います。老いは、「老いていく」という経年変化(畑中さんは坂道に喩えてます)、進行形ではあるのですが、同時に「老いがやってくる」という感覚もあります。義兄の急逝に際して、「死」についてヒンディー語の与格的感覚を書きましたが、「老」もまたそのように感じるのです。「病」もきっとそうでしょうし、ということは「生」も!?「私は母をすててきたばかりである。」という印象的な、ちょっとドキっとする言葉から「老いに追われ」は始まります。現代における「姥捨」ということについ考えます。穏やかに亡くなることの象徴として「畳の上で死にたい」という言い回しをしますが、現代においてそれはとても難しいこと。認知症となった祖母は施設に入りそこで亡くなりましたし、父は終末医療を専門とする病院で最期を迎えました。それは家族の「老」「病」「死」を自らの「生」から遠ざける、ある種の「姥捨て」とも言えるのではないか。。。そしてもう一つ考えたのは、企業と高齢者の関係。例えば、高齢者の再雇用。定年後に役職を外れ、給料がカットされ、たいした仕事も任されず、モチベーションが下がる姿は「姥捨て」的ではないのか?例えば、企業の早期希望退職。企業業績が芳しくなくなった時にまずは高齢者から順に肩たたきしていく、それは「姥捨て」的ではないのか?僕自身が知り得る会社の情報は限られているのですが、似たようなことは世の中で多く起こっている気がします。企業にしても、個人・家族にしても、急速に進む高齢化に制度や規範、そして思考が追い付いていない気がしますね・・・以前もご紹介した、民俗学の柳田國男と民藝の柳宗悦の対談。栁によると、民俗学は経験学であり、民藝は規範学であると。その論で言えば、高齢化社会の実相をそのまま記述する民俗学に対して、民藝「的」な立場はその中でどうあるべきか?どうありたいか?を語る必要があります(美の話ではないので民藝そのものではなく民藝「的」)。民藝から導かれるのは寛容さであり、制約を受け容れる、制約を前向きに捉えることだと個人的には考えています。例えば目じりの皺を老いではなく、笑顔の勲章と思うように、「老い」も衰え(経年劣化)ではなく味わい(経年の美)と思える世の中になればなと思います。そしてサードプレイス(第三の居場所)、サードタイム(第三の時間)として老いも若きも集えるようなテマヒマでありたいと思います。テマヒマは昨日今日火曜日水曜日で定休日です。明日から「夏迎え~風をあつめて~硝子と藺草と団扇と~」第二週。11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。2026.06.24 07:18
土語おはようございます。民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。一昨日は、大阪市立美術館で開催中の国展100回記念巡回展を観に行って、9月に出店予定の某百貨店の某催事の会場下見に行った後、月イチで参加してる兵庫県民芸協会の読書会へ。今回の課題図書は「国語問題に関し沖縄県学務部に問うるの書」でした。最初読んだ時、朝鮮同様に、柳宗悦ならではの周縁や弱者への眼差しで、そのまま受け入れそうになりましたが、名指しされている吉田氏について気になって調べていくと、読み方が逆転していくというか、この方言論争、そう簡単な話ではないなと考え込まされています。「正しさ」の危うさや暴力性も感じたり。何事も一方の立場だけでなく考えてみること、今という時代からでは無く当時に遡って時代背景も踏まえつつ考えてみることが大事なように思います。今回の読書会もいつものように脱線したり雑談したりしつつしていましたが、話題の中心はそこにあった気がします。民藝四十年を順に読んでいってるので、柳の考え方、語り口が入ってきやすくなってきているだけに、批判的にも読める、語り合えるということの健全性を思います。この柳の反論の前に吉田氏が、「本土の文化人は沖縄を珍しがり、観賞用植物や愛玩動物のように見ている」という主旨の発信をしているのですが、民藝という言葉、モノの見方・考え方もそうですが、柳の他者目線があったからこそ、当事者が気が付かなかった価値や意味を見出すことが出来たことと思いますが、当然当事者とのズレはあり、上から目線と思われただろうなと思います。吉田は、沖縄出身で、東京帝大の学生時代に、言葉が通じない・訛りがあることにより偏見や差別をうけた原体験があったようですし、方言を撲滅しようとしたのも沖縄を豊かにしたいという想いだったはず。実際戦後、南方同胞援護会事務局長という立場で沖縄の本土復帰に尽力しています。柳と吉田との議論は平行線ですが、沖縄への愛という点では共通するはずで、折り合えることは出来なかったのか?とも思います。調べていくと、吉田は戦後、方言について肯定的になったようですから、柳と和解する場面とかは無かったのでしょうか?多様性が言われる今ならもしかしてまとまるのかな?とも思いましたが、この論争がもし今SNSで行われていたら、きっと炎上して、しかも多くの人が参入して議論し(だったらいいですがおそらく罵倒し合って)収拾がつかないことになるのでは?とも思います。この論考の中で、本筋とはあまり関係ないのですが、外国語が氾濫している(洋語の不必要な混入)ことについて触れていて、今の日本をみたらどう思うんだろう?と思ったりもしましたが、それに続く文章で「国民意識の旺盛なる今日、和語への浄化運動は当然起こっていい。之こそは皇紀二千六百年の光輝ある一大事業とも目す可きであろう」とあって、時代の空気とかもあるとは思いますが、ここだけ切り取られれば体制側に取り込まれる、利用される危うさがあるなと感じてしまいました。あとどさくさで?「俗調に流れがちな大阪弁」と軽くディスられていて(笑),ちょいちょい敵を作ってしまうとこがあるよなと思ったり、そういうところやぞ。「国家の単位は地方である。地方性の薄弱は国家から特色を奪う」「地方語の発生は其の土地の特殊なる自然と歴史とを背景とする。言語は民族の精神、人情、習慣、延いては文学、音楽等と密接にして必然な結縁を有する」という言葉は、現代にもそして世界にも通じていて、現在さらに重要なことのように思います。さて、本日よりメインテーブルでは「夏迎え~風をあつめて~硝子と藺草と団扇と」特集がスタートです。SNSにアップした案内文を掲載します。さいきん、夏があついんですさいきん、夏がながいんですRainbowLeaf・平岩愛子さんの吹きガラス須浪亨商店・須浪隆貴さんのイグサのバッグ石北有美さん・大木夏子さんの型染団扇など本格的な夏を迎える前に「涼」を感じる、「蒼空」のような手仕事をあつめてご紹介致します。街のはずれの背のびした路地を散歩しがてら人気のない昼の珈琲屋で暇をつぶしがてら「風をあつめて」皆様のお越しをお待ちしております。■平岩愛子(吹きガラス)1974年東京都青梅市生まれ。武蔵野美術大学短期大学部美術科 卒業後、沖縄の奥原硝子製造所にて桃原 正男氏に師事。2009年 ガラス工房 glass studio Rainbow Leaf 設立。■石北有美(型染)1974年広島県福山市生まれ。女子美術大学芸術学部工芸科卒。2005年染色工房 幟屋設立。染色家・グラフィックデザイナー。■大木夏子(型染)1973年埼玉県生まれ。女子美術大学芸術学部工芸科卒業。毎年国画会へ出品。新人賞、国画賞を受賞。現在は国画会工芸部会員。■須浪隆貴(いかご)1993年岡山県倉敷市生まれ。1886年創業の須浪亨商店を継承、5代目。祖母から学んだ、いかごや鍋敷き、びんかごなどをいぐさで製造している。日程6月18日(木)〜 29日(月) ※火・水定休時間:11:00 〜 18:00 ※最終日は蔵出し市準備の為17時閉店場所テマヒマ 〒5691123 大阪府高槻市芥川町3-10-13072-655-3259temahimaselect@gmail.com日曜日にお休みを頂き、大阪日本民芸館春季特別展「眼のわざ 手のわざー山本教行・西洋工芸コレクションよりー」関連講演会「蒐集と創作の日々ー作陶60周年を迎えてー」を聴講しました。聞き手の澁川祐子さんが山本さんに展示について突っ込んで質問して下さっていたのでとても有難かったのですが、今回の特集ではその時のお話に触発されて、熱量高めです。まぁいつものテマヒマテーストではありますが。案内文を読んで、はっぴいえんどを思った方がどれぐらいいらっしゃるかは分かりませんが、脳内BGMで「風をあつめて」を流しながらご覧下さい。皆様のお越しをお待ちしております。ランチの11時半、12時のお時間はご予約で残り9席となっています。それでは好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。今日も好い一日を。2026.06.17 21:44
大甥こんばんは。高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。記録は破られるためにあるという言葉もありますが、構造上破られやすい記録、破られにくい記録ってありますよね。先日、前職の同僚の初来店までの最長期間記録(最遅記録)が更新されました。退職して8年以上経ってもそうやってお越し頂けることに感謝です。この記録は破りやすい系の部類かと思いますので未だお越しで無い元同僚の皆様お越しをお待ちしております。これまで、親戚の中での最年長記録は、僕の母方の祖母の妹、三重県桑名に住む大叔母。息子さん(母の従弟=従叔父)と一緒に来てくれました(※ちなみに今回のブログを書くにあたって、この続き柄の呼称はネットで調べて書いてます)。開店してすぐぐらいのことですが、当時何歳だったでしょうか?大叔母さんとは祖母のお葬式以来だったかな?従叔父とは母のお葬式以来だったかな?そして、今日最年少記録が生まれました。店主(うちの奥さん)の姪の子供・Y君4歳。うちの奥さんは双子の姪達からは「ともこねぇちゃん」と呼ばれていますが、叔母。Y君からすると祖父の妹、大叔母にあたります。大叔母かぁ(遠い目)。彼は続き柄で言うと大甥ということになります。Y君との初対面は3週間前、義兄が亡くなる直前の病室にて。義姪との再会も何十年ぶりって感じでした。まさに義兄が出会わせてくれた、繋いでくれた、といってもよいと思います。でもそれをきっかけにご家族で岸和田からわざわざ高槻のお店に来てくれる彼女の行動力も素晴らしい。もしかしたら、一緒に暮らせてなかった父の痕跡を集めたり、思い出を作ったりしようとしているのかもしれません。理解のあるご主人も素晴らしい。親戚にしろ、元同僚にしろ、家に遊びに行くってなると難しいですが、こうやってお店をやっていると会おうと思えば会いに来てもらえる、会えるというのが良い点ですね。忙しい時だとバタバタしててゆっくりお話出来ないこともありますが、今日はちょうど一日雨で、お客様もとても少なかったので、姪っ子ご家族とゆっくり話も出来て良かったです。Y君の無邪気で可愛い姿に癒されていました。ぽそっと「じいじ死んでしまってん」って漏らすのにやられたりしながら。中学生の時に叔父(母の弟)が亡くなり身近な人の死を初めて経験したわけですが、4歳のY君はどんな感じなのでしょうか?タイトル画像は、姪のKちゃんご夫婦が結婚した時にお祝いが出来てなかったのでということで、店主からのプレゼント。Y君の器も含めお買い物を楽しんで頂きました。またのお越しをお待ちしております。テマヒマは間もなく本日の営業終了します。雨の中お越し頂きました皆様ありがとうございました。明日も11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチの11時半、12時のお時間はご予約で残り1席となっています。12時以降のお時間はお料理の確保予約(お席は空き次第のご案内)も承っております。それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。今日も好い一日を。2026.06.07 02:17
手人こんばんは。民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。雑誌民藝最新号のテーマは「雪国の編組品」。冬の農閑期に雪に閉ざされた中で生まれる仕事。時間や祈りが編み込まれたかのような仕事。テマヒマでは須浪亨商店さん(倉敷)のい草のお仕事をご紹介したり、竹細工ワークショップを開催したりはしているものの扱い自体も少ないのでこれから読んで勉強したいと思います。テマヒマでは2018年10月号から雑誌民藝のバックナンバーがございます。奥の本棚(テマヒマ文庫)にてご覧下さい。テマヒマは本屋でもあるので勿論販売していますが、(ブック)カフェでもあるのでお待ちの時間に読むだけでも勿論OKです。小倉ヒラクさんの「僕たちは伝統とどう生きるか」の中で、小文字の伝統は、「血」ではなく、「手」で継がれていくということを述べていて、民藝や発酵という「手仕事」に日常的に触れている僕としてはとても腑に落ちましたが、この雑誌民藝6月号に収録されている柳宗悦の論考が「手と道具」。この論考の中で、「手を尽す」「手がかかる」「手に余る」「手を抜く」、、、「手」を使った言葉がいかに多いかと紹介して、本当に沢山の言葉があります。僕ならそれ以外に、「お手入れ」とか「お手当て」という言葉を加えたい。お店をやっていてお客様に、器や道具、特に漆器や真鍮が多いですが、「お手入れ」についてよく聞かれます。色々ご説明した上で、「日々使い続けることが一番のお手入れです」ということをよく言っています。自宅で真鍮のカトラリーが暫く使わず引き出しの奥で眠ってるうちに錆びてしまった経験が大きいです。不断使いすることで愛着も増し、実際に育っていく。栁宗悦流に言えば、使い手のもとで民藝になります。手を入れ続けることがお手入れ。怪我をした時に「手当て」しますが、おそらく医療技術がまだ発達してなかった時は、怪我をしたところに「手を当てた」ことが語源なのでは?と想像しますが、文字通り「手を当てる」ことで治ったり、治った気になったりすることってありませんか?〇〇手当にみたいな使われ方だと手当てがお金の意味に変わるのも面白いですよね。柳の論考後半で、どんな動詞も手と云う字と結ばれるとして、読み手、書き手、働き手、、、様々な例を紹介して、日本人が手の世界と深い関係にあることを述べます。ここで言う「手」は「人」のことですから、「手」=「人」、「人」=「手」とさえ言ってもよいと感じました。「手には体と心とが結びついている」という一節もあって本当にそう思います。人の心と体は結びついている。最後に、「今後手で出来ないもの、手では余り手間がかかるものなどは、器械の助けを借りる方が至当であるんは申すまでもありません。只私達は、今後どんな器械の必要が多くなっても、手仕事の価値を忘れるようなことがあってはなりません。」とありますが、この論考から80年強が経ち、機械化、デジタル化、さらにはAIの登場と時代が進み、さらに「手仕事」「手料理」・・・・「手」の重要性は大きくなってくる、求められる気がしますね。民藝も発行も、手間暇も。少し前に中国で開催されたフィジカルAIのマラソンというニュース映像を見ました。それを見て、心が動くということはありませんでした。皆さんはどうでしたか?フィジカルAIが発達していった時、どこまで人間の「手」を代替するようになるのでしょうか?昨晩から今朝にかけて近畿地方も通過した台風でしたが、全国で大きな被害が無いとよいのですが・・・。今朝このあたりは、規模こそ小さかったですがおそらく直下型の地震があってヒヤッとしました。テマヒマは、昨日今日火曜日水曜日で定休日でしたが、明日11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。カフェのご予約は入っていますがランチのご予約は入ってませんので、現時点ではご予約無しでもお席ご案内出来るかと思います。カフェも明日から夏バージョンのメニューがスタートします。それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。今日も一日お疲れ様でした、好い夜をお過ごし下さい。論考中、手技の人のことを、伎人と書いて、手人(てびと)と読ませていたとあったので、タイトルは手人にしてみました。そう言えばひとつ前のブログ「手向」も「手」が入っていますね。どういう語源なんでしょうね?あちらの世界に手を向けるということでしょうか?2026.06.03 09:10
手向こんにちは。高槻市に民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。初期テマヒマブログで書いたかどうかは分かりませんが、学生時代、就職活動でマスコミも回っていました。OB訪問だったか面接だったかは覚えてませんが、「震災で家族を亡くした人にインタビューは出来ますか?」という質問がありました。どう答えるのが正解だったかは分かりませんが、その時自分には向いてないのかな?と思ったのを記憶しています。30年後、お店をやっているなどとは全く想像もしていませんでした。天職というタイトルのブログで、影山知明さんのcallingという言葉とともに、内田樹さんの入れ歯の喩えをご紹介しましたが、仮にマスコミで働いていたとしてらどうなっていたでしょうか?2026.06.01 06:13
他人こんばんは。高槻市にある、民藝の器、暮らしの道具、食に関する古書のセレクトショップ、お味噌や発酵食品中心のカフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。山下達郎さんがご自身の80年代のヒットについて、ウォークマンで屋外で聴くようになったという変化にそのサウンドがフィットしたからという自己分析をされていました。環境変化の影響は大きいですが、サブスク(定額聴き放題)が広がったことで、サビ始まり、イントロが短く出来るだけサビまでが短い曲が好まれたり、ギターソロも短い方がよいと思われたりしてるらしく、なんだか情緒もありませんね。「待てない」傾向、「分かりやすさ」を求める傾向がそこにも現れている気がします。サブスクにフィットする曲作りとかってなると、なんだか寂しいですね。テマヒマのランチは11時半~12時のお時間はお席のご予約を承っていて、それ以降のお時間は(お客様のお食事のペースが分からないので)お料理の確保予約、お席は空き次第のご案内とさせて頂いています。お席の予約が出来ないのなら結構です、って方は意外といらっしゃって、ここでも「待てない」傾向。よく「予約がないと入れない」店は目指してないけど、「予約してでも行きたい店」でありたいってよく言ってますが、まだ「待ってでも行きたい店」にはなってない訳で頑張りましょう。ちなみに行列が出来る店は全く目指していません。楽しみに観ていた朝ドラ「ばけばけ」が終わって、引き続き「風、香る」を観ていますが、一億総評論家時代というか、SNSに溢れる批評というか感想にもその「待てない」傾向とか「分かりやすさ」を求める傾向が満ちている気がします。いや、そんな話を書こうとしたんではなかった・・・少し前に主人公の看護婦見習い・りん(見上愛さん)に、仲間由紀恵さん演じる患者がかけた「良かったわ。あなたが赤の他人で。」という言葉がとても印象的でした。家族とか親しい人には言えないこと、見せられない姿。赤の他人だから言えること、見せられない姿がある。今月、義兄の急逝により中止になった月イチ朝カフェ「哲学対話の時間」(哲学カフェ)、次回は6月21日開催でお申込み受付中ですが、今後の運営の参考にするため、毎回終了後に参加者アンケートを取らせて頂いています。常連というぐらいご参加頂いてる方が毎回、満足度は5点満点なのに、他の人にも薦めたいかという質問には2点とかで、その理由として、知り合いとは一緒に参加したくないというコメントが書かれいていました。「みずしらずの方と深い話をする、出来るのって不思議」といった感じの感想をよく頂きますが、みずしらずの人(他人)とだからこそ話せることというのもあるかもしれませんね。誰とでもいいわけではないし、どこでもいいわけでもないとは思いますし、テマヒマが主催し、テマヒマの募集に対して集まった人と、テマヒマの場所で話すという安心や安全性はあるとは思いますが。先々週の木曜日。義兄の奥さんから義兄が倒れて緊急搬送されたと電話をもらって加古川の病院に駆けつけ、翌朝義兄は亡くなってしまったわけですが、僕たち夫婦にしたら医師を見たのは死亡確認の時だけで、それ以外は看護師さんたちが交代交代で献身的に処置をして下さっていて、本当に感謝しかありません。本当に大変なお仕事。。。常に「死」が身近にある仕事に従事するというのはどんな感じなんだろう。。。ネットで色々言われたりしてても、日本で初めての看護婦である主人公の二人が様々な困難を乗り越えながらどのように成長していくのかは見守っていきたいと思います。テマヒマは先程本日の営業終了しました。。お越し頂きました皆様ありがとうございました。ランチで満席の為お断りしてしまった皆様申し訳ございませんでした。あと少し、あと少しお待ちいただければご案内出来たのですが、、、そしてランチタイム後半からはかなりのんびりゆったりした店内だったのですが、、、テマヒマは5月最終日の明日も11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。ランチの11時半、12時のお時間はご予約で残り11席とお席にかなり余裕がございます。現時点ではご予約無しでもお席ご案内出来るかと思います。でも今日の感じだとやはりご予約頂いた方が確実かと思います。それでは明日も好いモノ、好いコト、好いトキをテマヒマで。今日も一日お疲れ様でした。好い夜をお過ごし下さい。2026.05.30 02:48
里物こんにちは。民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。飛騨高山の工藝店・やわい屋店主・朝倉圭一さんによるZINE「雑考」が届いております。シリーズ第3弾のテーマは「関係の美」。早速お求め頂いた方もいらっしゃってありがとうございます。書籍のご案内をする時に、内容に触れ過ぎずにご紹介するのって本当に難しいなと思います。書評ってどうやって書くのでしょうね?というわけで、読んだ中で気になった言葉を一つだけピックアップして思索を進めてみたいと思います。それは70年代の工業デザイナー秋岡芳夫の「里もの」という言葉。お恥ずかしながら初めて知りました。以下、朝倉さんの引用からの引用。「今では、メーカーものが八割を占め、益子や砥部や輪島などのいわゆる産地ものが二割を占めるに至っている。作り手と使い手の意志が十分にかわされたうえで作られる里ものは、今日無きに等しい。里ものとは私の造語だが、要するにコミュニティー(共同体)の中で使い手の意見を反映させながら作られた製品である」秋岡芳夫がどういう文脈で里ものという言葉を産み出したかは分かりませんので、ここからは僕の誤訳・誤釈になりますが、僕の中では「里山」という言葉と結びつきました。ご存知のように、里山とは、人里と奥山の間・あわい。人里に隣接していて、人の手が適度に入った場所、人が作った自然。民藝は自然と人の共作、自然の恵みをいただいて生まれたモノですから、里もの=民藝とは単純に言い難い気もしますが、素敵な言い回しだなぁと。里山資本主義という言葉もあって、本で読んだのに詳細は忘れてしましましたが、行き過ぎた資本主義に対して、資本主義を完全に否定するわけではなく、もう一つの軸としての提案だったと理解しています。喩えるなら人里を離れて奥山に行こう!ということではなく、人里と里山を行き来しましょうぐらいの感じ。ただ、先程の秋岡芳夫の言葉は、「結論的には、里がなくなったから、民芸がなくなったといえる」と続きます。秋岡芳夫が語った1970年代からさらに半世紀も進んで、もっと里は無くなってるでしょうし、その理屈で言えばもっと民芸もなくなっているということになります。先程の文章からすると、物理的な場所としての「里」もですが、「コミュニティ」を指しているように思います。僕の立場としては、民藝は無くなってしまったと嘆くよりは、今の民藝って何だろう?を考えたい。現代の「里」って何だろう?って考えたいのです。同じく「土徳」という言葉についても、現代の都市における「土徳」って何だろう?ということを考えたい。土徳については、テマヒマブログで何度か登場していますし、土徳というタイトルでもブログを書きました。2026.05.28 12:51
刺青こんばんは。暮らし、味わう、民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。2026.05.27 08:17
分業おはようございます。民藝と発酵をモノサシに食を通して健やかな暮らしを提案する古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ プロデューサー,バイヤーの太田 準です。3月に、ステンレスのキッチンツールブランドconteさんのPOP UP SHOPを開催しましたが、そのプロデューサーの一菱工業・江口さんに1日在店、お話会をお願いしました。現地燕三条に行って実際に工場見学するのが理想的ではあるのですが、テマヒマで直接お話をうかがうことが出来、製品の解像度・理解度が上がり、お客様へのご説明も説得力をもってお話出来るという経験がありました。小島紗和子さんの螺鈿作品について、これまで百貨店催事出展時などでスポット的にお取り扱いさせて頂いてきましたが、9月の某百貨店の某催事を前に、理解を深めておきたいと思い、丹波にある(ご自宅兼)工房を昨日訪ねました。conteさんのご紹介をした際に「分業」ということについて書きました。分業は生産効率を上げるもので資本主義の主要な構成要素だが、極度に細分化が進むと人間は部品の一つのようになってしまう問題がある。一方、人と人、社会を結びつける役割もあるということをアダム・スミスの言葉(を解説した品川皓亮の「資本主義と、生きていく。」)を通して書きました。紗和子さんと1日お話していて「分業」ということを改めて考えていました。2026.05.27 02:10